PART 10(ba)

「・・・! な、なにを・・・」
梨沙は再び絶句した。芳佳の恥辱写真を流出させたくなかったら、梨沙自身が今ここで裸になって、写真を撮らせろ。胸も、恥ずかしいところも、お尻の穴まで・・・悪魔のような男達二人を前に、梨沙は思考が停止しかけていた。無理よ、そんなの・・・だけど、断ったら芳佳ちゃんが・・・ダメ、それだけは絶対・・・でも・・・

 「え、どうしたの、梨沙ちゃん、びっくりした顔しちゃって?」
店長は淡々とした声を装って言った。
「嫌なら別にいいんだよ。俺たちはこの、芳佳ちゃんと交渉するだけだからさ、君には関係無いだろ?」

 「・・・そ、そんなの、汚い・・・ひどい・・・」
梨沙はわなわなと震えながらようやく言葉を絞り出した。私に嫌がらせされるのは覚悟していたけど、まさか、他人を巻き込むなんて、卑怯よ、卑劣過ぎる・・・
「い、いい加減にしてくださいっ! そんなこと、できるわけないじゃないですか! それに、そんなことしたら、被害者に訴えられますよ。」
(お願い、もうやめるって言って・・・)

 「嫌だなあ、梨沙ちゃん、何か勘違いしてないか? このコとはもう話がついていて、売上の一部をあげることになってるんだけど? ただ、新しいコを売り込むより、固定ファンがいる梨沙ちゃんの裸の方が、確実に稼げるな、って思っただけだよ。こっちも人手が足りないんでね。」
店長は相変わらずとぼけた口調で言った。

 絶対に嘘だ、芳佳ちゃんがこんな写真の販売を了解する筈が無い・・・梨沙はそう言いたい気持ちを必死に抑えた。それは、自分と芳佳が友人だと認めることになるし、本当に販売されてしまったら、いくら訴えて勝ってももう手遅れなのだ・・・
「・・・ご、ごめんなさい、その写真と同じ格好はできません・・・だけど、その写真を販売するのはやめてください、お願いです・・・」
卑劣な男達に頭を下げるのはこの上ない屈辱だったが、親友をこれ以上傷付けることはできなかった。店に入る直前の電話の呼び出し音と、芳佳の切迫した声が脳裏に蘇っていた。ごめんね、芳佳ちゃん、私のせいで辛い思いさせちゃって・・・


 その時、梨沙にとって予想外の事態が起こった。奥の扉がガチャガチャと鳴って開き、二人の若い女性が出てきたのだ。

「ちょっとお、黒川さん、何してるの、寝てられないじゃない?」
「ほーんと、突然呼び出して一晩中仕事させられたこっちの身にもなってよ。」
梨沙より少し年上に見えるその二人は、驚愕の表情の美少女を見て、また甲高い声をあげた。
「ちょっと、どうしたの、このコ? こんな真面目そうな顔で、K附の服なんて着せちゃって・・・無理矢理ヤッちゃって脅してるの?」
「ひどい、黒川さん! いっつも、俺達はグレーゾーンだけど犯罪はしない、とか威張ってた癖に・・・大丈夫? あなた、本当に高校生なんでしょ?」

 「・・・え、あの、はい・・・」
また男が出て来る、と襲われる恐怖を感じた梨沙は、意外な展開に困惑しながら頷いた。
「あ、あの、あなた達は?・・・」

 「あ、私がありすで、このコがくるみ。いつもは、まあ、飲食店で働いてるんだけどね・・・ちょっと昨日は、系列の店のヘルプしてくれって黒川さんに頼まれて、ここに来てた訳。」
ありすと名乗ったその女の子は、眠そうに小さくあくびをしながら言った。
「で、あなたはこんなところに何しにきたの? このエロ店長に騙されてるんなら相談に乗るわよ。」

 「おいおい、俺は確かにアダルトショップの店長だけど、エロ店長なんて誤解を招く言い方やめてくれよ。」
黒川がくだけた口調で苦笑した。
「悪かったよ、起こしちゃって。たださ、この子がいきなり来て、変なこと言うもんだからさ、ちょっと困ってたんだよ・・・」
そして黒川は、経緯を簡単に話した。もちろん、建前の部分はそのままで、親友を痴漢して梨沙を脅しているなどとは言わなかった。

 「・・・ふーん・・・でも、本当かなあ・・・」
ありすは黒川の顔を半信半疑の目で見ながら呟いた。

 「あーそう言えば、前、噂で聞いたわ。あなたが、ブルセラショップを潰そうとしている生徒会長なのね。」
くるみが梨沙の顔を興味津々の表情で見つめた。
「凄い美少女って聞いてたけど、本当だったのね・・・あなた、いい度胸してるわねえ。でも、誰を相手にケンカ売ってるのか、分かってるのかなあ?」

 「え、ケンカを売るなんて・・・私はただ、18歳未満の女子高生の下着を売ったりするのは、条例違反だし、そもそも性の商品化に反対なので、やめていただくよう、お願いしに来ているだけです・・・」
ひょっとして味方になってくれるかも知れない・・・梨沙は淡い期待を抱きながら言った。
「お願いです、少なくとも、さっきの子が痴漢をされている写真を売るようなことはさせないでください。絶対、そんなことは望んでいない筈です・・」
梨沙はありすとくるみの眼を見ながら、必死に頭を下げた。

 「うーん、そうねえ・・・気持ちは分かるけど、私達、系列の店員だし・・・まあ、お願いくらいはできるけど・・・」
すがるような眼で頭を下げる女子高生を見ながら、ありすはもったいぶった口調で言った。(うわ、すっごく可愛い、このコ、ちょっと裸になれって言われたくらいでガチガチに緊張しちゃって! でも、バカねえ・・・私達が一晩中何をさせられてたか知ったら失神しそうね(笑))

「ねえ梨沙ちゃん、それならさ、ここで下着を売るっていうのはどう? K附のコがカメラの前で制服脱いで下着になって、この下着を買ってくださいね、って挨拶するの。それから制服を着て、今度は下着を脱ぐの・・・ね、これなら裸を見られないでしょ?」
ありすの視線を受け、くるみが優しい声で言った。
「ねえ黒川さん、それなら文句無いわよね?」

「え、裸の写真は無しってこと?・・・うーん、生下着ねえ・・・まあ、梨沙ちゃんの本物だったら、それなりの値段でも売れそうだけど・・・」
黒川はくるみに目配せしながら言った。
「まあ、二人の頼みじゃ仕方ないな。それでいいことにしてやるよ。それじゃあ梨沙ちゃん、そっちの部屋ですぐ撮影するぞ。」

 「え、あの・・・わ、私、まだ・・・」
勝手に話を進められた梨沙は困惑して口ごもった。確かに、ありすとくるみの口添えで裸にはならなくて良くなったとはいえ、いきなり制服を脱いで下着姿を撮影させろ、と言われて16歳の少女がすんなり承諾できる筈もなかった。
「お、お願いです。何か他の方法はありませんか?・・・ここで制服を脱ぐなんて・・・」

 「できないって言うのか!」
黒川の厳しい声が被せられた。
「おい、いい加減にしろよ、こっちはこれが商売なんだから、学校の生徒会長様のご意見なんてどうでもいいんだぞ? 別に頼んでるじゃねえんだから、嫌ならとっとと帰れよ。」
完全に優位に立ったことを確認しながら、黒川はありす達と眼を見合わせて小さく笑った。


 ・・・そしてついに、梨沙の下着姿へのストリップショーが始まった。

「よし、それじゃあ梨沙ちゃん、ストリップを始めていいぞ。2回目だから、男を喜ばせるためにはどんな風に脱げばいいか、分かってるよな?」
黒川はビデオカメラを構えながら、わざと梨沙の恥辱を煽る言い方をした。
「もちろん、名門校のシンボルのリボンとソックスは脱がなくていいからな。(笑)」

「梨沙ちゃん、頑張ってね。でも、素人の痴漢露出写真に勝たなくちゃいけないんだから、気合入れないとだめよ。」
ありすがニヤニヤしながら声援を送った。

「・・・K大附属高校、2年1組の、谷村、梨沙、です・・・今日は、私の、ブラジャーとパンティを、買っていただきたいと、思います。おまけとして、梨沙の生ストリップを披露しますね・・・」
梨沙は屈辱に唇を噛みながら、ブラウスのボタンに手をかけていった。そして、嫌らしい男女のニヤニヤした視線を浴びながら腰をグラインドさせた・・・


その2分後。制服をすっかり脱ぎ去った梨沙は、ブラジャーとパンティの他は首のリボンと緑のハイソックスを身に付けただけの姿で直立ポーズを取らされていた。下着は清楚な梨沙の雰囲気にぴったりの、可憐な花柄の刺繍付きの純白だった。

 「・・・こ、これが、梨沙の、今日の下着です・・・ぜひ、買ってくださいね・・・」
嫌らしい笑みを浮かべる男女4人に見つめられながら裸同然の姿を晒し、梨沙は脚をカタカタと震わせていた。(い、いやっ、こんなのっ! 早くっ、早く終わりにして・・・)

「お、なかなかいいよ、梨沙ちゃん! まるで名門校のお嬢様が脅迫されて下着姿にされちゃったみたいな雰囲気、すごくいいよ!」
黒川はそういってからかいながら、梨沙の姿を様々な角度から記録していった。もう一人の店員には、本格的な一眼レフカメラでバシャバシャと写真を撮らせていた。
「それじゃあ梨沙ちゃん、今度は四つん這いポーズ、いってみようか?」

そ、そんな、話が違いますっ、と梨沙が抵抗してももはや後の祭りだった。ここまで来て引き返すことのできない梨沙は、名門校の誇りの緑のリボンを付けただけの下着姿で、指示どおりに四つん這いポーズを晒すしかなかった。そして、もっと脚を開け、頭を床に着く位に下げてケツを突き上げろ、と次々に非情な命令が飛び、梨沙は更に卑猥なポーズを取らされることになった。
(う、うそ・・・こ、こんなの、ひどい・・・)
後ろに思い切り突き出したパンティだけの股間にフラッシュを連続して浴びせられ、バシャバシャと接写されるのを感じながら、梨沙は屈辱に顔を歪めた。

 散々恥ずかしいポーズの写真とビデオを撮られた後、梨沙は再び直立姿にさせられていた。
「・・・も、もういいでしょ。早く制服を着させてください・・・下着はちゃんと脱ぎますから・・・」
恥辱の写真とビデオを山ほど撮られてしまった梨沙は、すっかり勢いの無くなった声で懇願した。

「いや、悪いんだけどその前に、一つ確認させてもらいたいんだよな。」
黒川はそう言ってニヤリと笑った。
「ところで梨沙ちゃん、まさか今日も2枚穿きしてないだろうね? 前科一犯の梨沙ちゃんにはきっちり証明してもらわないとな。」

「・・・! そ、そんな・・・2枚穿きなんて、していません・・・」
梨沙は屈辱と怒りに顔を真っ赤にしながら言った。これだけ恥ずかしいポーズにして接写までしておいて、2枚穿きでないことは絶対に分かっている筈・・・一体どこまで私を辱めたら気が済むの・・・

「悪いけど駄目だね。生下着のつもりが、実は肌に付いてないただの下着だったりしたら、お客様に申し訳が立たないからね。」
黒川は淡々と言って首を横に振った。
「それじゃあまず、ブラから証明してもらおうか。・・・どうすればいいと思う、くるみちゃん?」

「え、私?・・・うーん、そうねえ・・・」
突然指名されたくるみは、少し考え込むように顎の下に手を当てた。梨沙のすがるような眼が視界に入り、小さく笑みを返した。(ふふ、馬鹿ねえ、私、あなたの味方じゃないんだけど(笑))
「・・・やっぱり、脱いでもらうしかないんじゃないですか、ビデオの前で・・・まあ、手ブラすれば胸は見られないからいいわよね、梨沙ちゃん?」


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