PART 22(bb)

 しかしそれは、16歳の女の子にとってあまりにも酷い命令だった。
「・・・」
梨沙は無言でその男の方をちらりと見ると、言われたとおりに身体をプールに対して横に向け、プール側の右の太股を持ち上げていった。会場が一気にしんとなり、梨沙は男達の視線がフィルム越しに一点に集中しているのを感じた。
(・・・く、くぅぅ・・・)
梨沙は必死に唇を噛み、さらに折り曲げていた右の膝を伸ばしていった。徐々に股間が開き、外気が秘裂の中に流れ込んでくるのが感じられ、梨沙は思わず熱い息を吐いた。もしフィルムが無ければ、自分の性器は今、ぱっくりと開いて斜め下の男達の視線に晒されていることになる・・・もし、誰かがポールを倒したら・・・梨沙は左足ががくがくするのを必死に堪えながら、さらに右足を上げ続けた。

 名門校の証である緑のリボンだけを首に付けた全裸の美少女は、ついに右足をピンと真上に伸ばし、右手でその足首を掴んで立つポーズを作ることに成功した。しかしまだ、野々村が命じた恥ずかしい口上の宿題が残っていた・・・笑顔で言えだなんて・・・
「・・・K大附属高校、2年、1組の、谷村、梨沙、です。・・・バレエもしたことがあるので、こんなポーズもできちゃいます・・・」
あはは、梨沙ちゃん最高っ!、嘘、信じられなーい、最っ低っ・・・と歓声と罵声を浴びながら、まだそのポーズを解くことが許されず、恥辱に耐え続けなければならなかった。日の光の暑さをもろに股間に感じ、梨沙はかあっと頬を赤らめた。

 その格好で一回転するように命じられた梨沙は、まるでオルゴールの上の飾りのようにそのまま回って見せなければならなかった。軸足の左脚が羞恥にカタカタと震える様子は滑稽でもあり、また卑猥にも感じられた。

 そしてようやく一回転が終わる時、野々村が急に立ち上がり、ぽんと手を叩いた。
「そうだ、おもしろいこと考えたから、ちょっとそのままでいて。」

 しかし野々村が思いついた遊びは、梨沙にとっては全くおもしろいものではなく、更なる恥辱地獄に突き落とすものだった。それは、「輪投げ」だった。即ち、梨沙が突き上げた右足に、梨沙が脱いだパンティを投げ、見事に入ったら勝ち、というものだった。参加者は各アイドルのファンの代表一人で、ステージに上がって3メートルの距離から投げることになった。最初に輪投げを成功させたチームが応援するアイドルには、特別ポイントが与えられる、というのがその賞品だった。

 そして、変則輪投げゲームが始まると、会場は一気に盛り上がった。自分が脱いだばかりの可愛い白のパンティが、男の手に弄ばれ、くるくる回りながら何度も宙を舞い、囲いの中で全裸Y字バランスの美少女の身体に纏りつくのだ。そしてある時は(見えなかったが)乳房にひっかかり、ある時は頭の上に乗り、その度に会場は爆笑に包まれ、シャッター音が連続して響いた。それは十数回続き、ようやくそのパンティが梨沙の右足首にくるくると回りながら絡み付くと、大喝采が起こり、入れた男は笑ってガッツポーズをした。

 その恥辱ゲームの締めは、梨沙による感謝の言葉の強要だった。
「・・・み、皆様、楽しんでいただけましたか・・・2回連続最下位の谷村梨沙、素っ裸でY字バランス、とっても恥ずかしいです・・・それでは私のパンティ、皆様にお返しします・・・」
頬を真っ赤に染めた梨沙は、そう言いながら右の足首をくるくるっと回し、絡まっていたパンティを放り上げ、プールに見事に投げ入れた。おお、すっげえ、梨沙ちゃん!、という男達の揶揄の声を聞きながら、梨沙はもう消えてなくなってしまいたい気持ちになっていた・・・

 そしてまた、梨沙を困惑させていたことがもう一つあった。散々恥ずかしい目に遭わされた筈なのに、身体の奥がむずむずして、熱くなっているのだ。さらに、開いた秘裂の中が、水以外のものでじゅわっと濡れているように感じ、梨沙は小さく頭を振った。こ、これって、まさか・・・う、嘘、そんな訳、ない・・・もう、早く終わって、お願い・・・


 しかし梨沙の恥辱地獄はそれで終わりでは無かった。まだ、最後の智美のファンからのリクエストが残っていた。これだけのことをさせた後だから、という期待の視線を感じながら、その男はゆっくりと言った。
「それじゃあ梨沙ちゃん、両足を思い切り開いて立って、身体を大きく前に倒して両手を床に突いて、両足の間から顔を見せるポーズ、お願いします。」
あはは、いいぞー、っと今度はすぐに会場が歓声に包まれた。

 そんなっ・・・もう許してください、という梨沙の半分掠れた声は、ギャラリーの嗜虐心を煽るだけの効果しかもたらさなかった。結局は会場のヤジと野々村の厳しい声に逆らえず、全裸に学校のリボンだけを身に付けた美少女は、命じられたポーズをとっていった。囲いの両端に付くまでに両足を大きく開き、そのまま身体を前屈させていく・・・もちろん、プールの観客達に背を向けて立たされていた。さらに、両手が前の床に着くまで曲げるためには、思い切り尻を突き出し、深々と腰を折って身体を曲げるしかなかった。

 黒いフィルムと床の間は50センチの幅が空いていたが、ついに梨沙の逆さの顔がそこから覗くと、観客からは笑いと拍手が起こった。
(ひ、ひどい、笑うなんて・・・)
梨沙は屈辱に耐えながらも両手を前に伸ばし、やっと両手を床に着けることに成功した。幸い、乳房はぎりぎり会場からは見えないようにフィルムで隠れていた。しかし、両足を思い切り開いてしまっているため、尻の穴も覗き、秘裂までもが露わな格好を取らされることになり、梨沙は脚をがくがく震わせながら引きつった笑顔を浮かべていた。

 「・・・K大、附属高校、2年、1組・・・谷村、梨沙、です・・・身体が柔らかいので、こんなこともできます・・・」
野々村に強要された数々の「自己PR」・・・それは梨沙にとって、理性もプライドもボロボロにしてしまう威力を持っていた。

 しかし野々村はそれでは許さなかった。その格好のまま、あらゆる角度から撮影した後、今度はもっと身体を曲げて、両手で太股を抱えて開き、その間に顔を挟んで見せるように命じたのだ。それは、変則的ではあったが、明らかに「まんぐり返し」のポーズを意識したものだった。そして柔軟さと絶妙なバランス感覚を持つ梨沙がそのポーズをして見せると、会場が一瞬静まり、またもや大きな拍手に包まれた。

 そして最後に、野々村はもう一つの命令をした。それは、顔を両方の太股の間に挟んだまま、両手を腰の方に持ち上げ、尻タブを掴んで思い切り左右に開け、というものだった。
 さすがに梨沙は涙目になって許しを求めたが、もちろん許される筈もなかった。さらにフィルム越しにも関わらず、野々村は梨沙が尻の両側に手を当てただけでごまかそうとするのには引っかからなかった。何度もやり直しをさせ、梨沙が諦めて本当に思いきり尻タブを左右に開いた時点でようやく許してやった。
 
 黒いフィルムの向こうでとは言え、乳房も、尻の穴も、秘裂の中身さえも丸出しポーズを強要された美少女に、会場の男達はすっかり静まって、ひたすらシャッターの音だけを響かせていた。
「・・・K大附属、2年、1組の、た、谷村、梨沙の・・・す、全てを、奥の、奥まで、・・・じっくり、ご覧、ください・・・」
最後はめちゃくちゃな台詞だったが、意識が朦朧となっている梨沙は、言われたままの言葉をあっさりと口にし、腰を左右に振り立ててから、にこりと笑ったのだった。

 (あはは、こんな格好晒したら、名門校の生徒会長さんももうお終いだな・・・それともまだ、俺たちに逆らう元気があるのかな?(笑))
飽くことなくシャッターを切り続けながら、野々村はニヤリと笑った。


 その2分後。ようやく水着を着ることを許された梨沙は、皆の見守る中、黒いフィルムの囲いの中で濃紺のスクール水着を身に付けた。少し生地が薄いこと、サイズがちょっときついこと、サポーターがないこと、といくつか気になることはあったが、今となってはそんなことは些事にしか感じられなかった。とにかく、身を隠すものを身に付けている、それだけで梨沙は少し安堵していた。

 そして、また4人をプールサイドに並べると、水原が次のゲームを発表した。
「はい、それでは2つめのゲームを行います・・・今度のゲームは、『丸太渡り』です。」
その言葉と同時に、舞台裏からドラム缶のようなものが4本、運び出されてきた。

 それは収納用にしまわれた状態であり、蓋を開けて引っ張るとするすると伸び、25メートルのプールの横幅の端から端まで届くところまで伸びた。さっきの雲梯と違うのは、それがプールに浮かべられていることだった。

 「はい、こちらの4本の柱を丸太と思ってください。皆さんにはこれに跨がっていただき、前に進んでもらいます。最初に渡りきった人が勝ちです。また、中間地点では、パン食い競争があります。パンを食べないで進むと失格になりますので注意してください。なお、途中で丸太から落ちた場合、そこから登ってもらって続けることになります。」

 水原の説明を聞きながら、梨沙は少し呆れると同時に安堵を感じていた。つまりこれは、水着の女の子に大股開きで丸太に跨がらせ、腰を振りながら前に進む姿を男達が楽しむ競技なのだ。そしてもし落ちたりしたら、脚をがばっと開いて丸太を登らなければならないため、もっと恥ずかしい姿を晒すことになる。
(ちょっと恥ずかしいけど、手と足をうまくタイミングを合わせて進めば、他の3人よりも絶対に速く進めるわ。パン食い競争だって、一回だけ、恥ずかしいのを我慢してジャンプをすれば、大丈夫・・・ちょっと小さいけど、ワンピースの方がビキニより安心だし・・・)

 しかし次の瞬間、梨沙のその余裕は吹き飛ぶことになった。
「それでは、先のゲームのペナルティがありますので・・・最下位の梨沙ちゃんには、これを付けてもらいます。」

 水原が高く掲げたものが何か、梨沙は最初は分からなかった。しかし次の瞬間、梨沙は大きく目を見開いた。
「ちょ、ちょっと待ってください! ペナルティは、さっきの生着替えじゃなかったんですか。」
梨沙は必死に訴えた。革手錠なんてされたら脚だけで進まなければならない。それに、いざという時に抵抗すらできなくなってしまう・・・

 しかし、野々村の淡々とした声が響き、再び梨沙を羞恥地獄に落とすことになった。
「違うよ、梨沙ちゃん、さっきの生着替えは、君が遅刻したこととか、2回目も人気投票4位だったことのペナルティだよ。さっきのゲームの4位だったことに対するペナルティが、この手錠ってわけ。いいじゃん、手錠をかけられたスク水の優等生女子高生・・・うん、いい響きだ(笑)」

 野々村がそう言っている時、さりげなく水原とスタッフが梨沙の後ろに回り、その両手を掴んで後ろに引っ張った。そして後ろ手にすると、すかさず手錠を掛けた。カチャリ、という錠の音が意外に大きく響き、淫靡さを一層醸し出した。


 その1分後。梨沙の抗議と懇願を聞く者はなく、淡々と2回目のレースの準備が進められた。今回は、丸太の端に座った形からのスタートであり、4人のアイドルの卵は大きく股を開いてドラム缶ほどの太さの丸太に跨っていた。そして、3人の女の子は前屈みになって両手で丸太の前を掴み、スタートの体勢を取っていたが、後ろ手に拘束された梨沙だけは垂直に座っていた。
(ひ、ひどい、これじゃあ、勝てる訳がないじゃない・・・でも、負けるわけにはいかない・・・)
梨沙は絶望的な気持ちを必死にこらえ、打開策を考えた。
 
 「はい、それでは第2回戦、よーい、スタート!」
司会の水原の声と共に、ついに2つめのゲームがスタートした。落ちたら再び登らなければならず大きなタイムロスとなるため、3人のアイドルは丸太に跨がった身体を前に倒し、両手でしっかりと前方の丸太を押さえ、慎重に進み始めた。その結果、女の子達は丸太に大股で跨がった姿で尻を後方に突き出す格好を取らなければならなくなり、それぞれのファンの男達は喜んでその姿を写真とビデオに記録していた。

 しかし、梨沙の動きは3人と全く異なっていた。後ろ手に革手錠で拘束されている梨沙は、丸太に跨がり、背中は若干反らし気味にまっすぐ座っていた。そしてスタートの合図と同時に、股に力を入れて両方の太ももで丸太をしっかり挟み、次に腰を少しだけ後ろに移動してから、反動をつけるように前方斜め上に身体を跳ね上げ、太ももが丸太に対して垂直に立つようにした。そして身体が落ちるタイミングで太ももを開きながら前に出し、再び前方の丸太を両方の太ももでしっかりと挟む形で着地した。この一連の動きをすることにより、梨沙は手を使わずに身体を前に移動することができた。(うん、これで進める・・・このサイクルをとにかく速く繰り返すのよ・・・他の子が一人でも丸太から落ちれば、きっと逆転できるはず・・・)

 しかし梨沙は気付いていなかった。丸太の上に大きく股を開いて跨がり、腰を大きく持ち上げては下げる動作を何回も繰り返す・・・それは、裸の男に跨がって腰を振る騎乗位の動きとほとんど同じ動作を衆人環視の中で晒すことだった。
 青天下のプールで、顔を赤らめ、ショートカットの髪を振り乱し、唇を半開きにして熱い息を吐き、身体のラインを強調する水着を着て、大股を開き、丸太の上で跳ねながら腰を前後にくねらせ、乳房をぷるぷると揺らす美少女・・・野々村と観客の男達は、ニヤニヤしながらその姿をしっかりと記録し続けていた。


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