PART 39(bbbaa)

 「ちょ、ちょっと、そんな・・・」
下半身に纏うものがソックスとパンティだけになってしまった梨沙は、あまりの事態に絶句した。電車はその間も減速を続け、もうすぐ停車駅が見えるところまで来ていた。
「こんなの無理よ。早くスカートを返して、お願い。」
梨沙は思わず、両手を前におろし、パンティだけの股間を手のひらで庇った。 

 「だーめ。そのまましばらく反省してなさい。少しでも隠したら、このまま私たち、次の駅で降りちゃうからね。それで、あなたの生徒手帳持って駅長室に訴えるわ。この女子高生に盗撮されましたって。」

 『おい、完全にスカート脱いだのか、電車の中で!? ・・・しょうがねえ奴だなあ、露出に目覚めたのか? もう止めないけど、せいぜい、見つからないように気を付けろよ(笑)』

 (も、もういやあ、こんなの・・・)
周囲の女子高生の声とインカムからの黒川の呆れた声が同時に聞こえ、梨沙は混乱と恥辱に頭がぼうっとなっていた。一体私、朝の電車の中で何をしているの・・・しかしその間にも電車は進み、ついに次の駅のホームに滑り込んでいき、ゆっくりと停車した。

 (い、いや、見ないで!)
線路一本を挟んだ向かいのホームに大勢の客がいるのを見て、梨沙は思わず手を前に回そうとした。しかしその時、後ろから背中を何本もの指でつつかれ、両手は体の脇に下ろしたままでいなければならなかった。その結果、梨沙はガラス越しに、パンティだけの下半身姿を晒すことになった。電車が完全に停車すると、反対側の扉が開く音がして、梨沙は緊張に呼吸が止まった。お願い、入ってこないで・・・

 「あはは、すごいね、梨沙ちゃん、みんな見てるよ。」
「大丈夫、こっち側は暗いんだから、向こうのホームからは見えてないよ。」
「後ろは気にしないで。梨沙ちゃんの鞄と私達でばっちりガードしてるから。」
「でも、お尻もぷりっとしてて可愛いね、梨沙ちゃん。」
「どう、気持ちいいかな、露出狂さんとしては? いっそのこと、私たち、どいた方がいいかな?」
梨沙の周囲を囲んだ5人の女子高生達はくすくす笑いながら梨沙の耳元に囁きかけた。

 「お、お願い、ちゃんと隠してください・・・」
梨沙は顔を真っ赤にしながら、周囲の女子高生達だけに聞こえる声で必死に囁いた。

 乗客達を乗せ終えた電車の扉が閉まり、ゆっくりと走り始めた。幸い、梨沙を囲んだ女子高生達に近づこうとする者はなく、その中にいる梨沙の下半身を見られることはなかった。

 あと何分耐えれば終わるのか・・・目の前を流れていく車窓を眺めながら、梨沙はぼうっと考えていた。手で隠すことは許されていないため、パンティだけの下半身を電車の外に向かって晒したままだった。

 「ねえ、ちょっと教えてくれる?」
ぼうっとしていた梨沙の前に、携帯端末が差し出された。
「これのパスワードって何なの?」
それは、隣に立っている彩子の声だった。

 「え、ど、どうして?」
梨沙はできるだけ平静な声を出そうとしたが、少しつかえてしまった。彩子が差し出したのは、梨沙の携帯端末だった。

 「どうしてって、これであなたのこと、あちこちから撮ってあげるからよ。」
彩子はそう言いながら、手に持った携帯端末を軽く振って見せた。
「せっかくの露出姿、下から撮るだけじゃつまらないでしょ? 特別に手伝ってあげる(笑)」

 「え、そんなこと、しなくていいから・・・」
意地悪な提案に、梨沙は消え入りそうな声で答えた。
「お願い、反省したから、もう許して・・・」

 しかし、名門校の美少女がパンティだけの下半身を晒して哀願する姿は、N高の女子達の嗜虐心を刺激しただけだった。
「何が反省しましたよ。だって、下からの撮影はどうしてもやめたくないんでしょ?」
「だから私たち、あなたの露出趣味を早く満足させてあげようとしてるんじゃない?」
「渋谷に着くまでこのままでいさせてあけるよ。」
「ほら、早くパスワード言わないと、もう隠してあげないよ。」

 そしてついに梨沙がパスワードを口にすると、彩子はロックを外してカメラを起動させた。早速その携帯端末で梨沙の痴態の撮影を始めた。
「よし、まず梨沙ちゃんの下着だけのお尻、後ろから撮ってあげるね。・・・はい、それじゃあ今度は、前の方も・・・ちょっと窮屈だけど、何とか撮れたよ。」

 それは周囲から見ると、女子高生達が携帯端末のカメラで撮り合ってきゃっきゃとじゃれあっているようにしか見えなかった。退屈な通勤電車に乗っているサラリーマン達からすると、どこか微笑ましいとすら言えた。

 しかし、梨沙にとっては笑い事ではなかった。今の梨沙は、スカートも学生鞄も取られ、さらに手でパンティを隠すことすら禁じられているのだ。N高の女子達のほんの気まぐれで、この姿が乗客達の前に晒されることになってしまう・・・そして彩子は意地悪にも、梨沙の携帯端末でその痴態をあちこちから撮影しているのだ。

 「よし、写真はこのくらいでいいかな・・・あはは、すごくよく撮れてるよ、梨沙ちゃん。」
彩子は撮影した画像を再生しながら満足そうに頷くと、その画面を梨沙の前に突きつけた。
「どう、ばっちり映ってるよ! こんな写真は靴に付けたカメラじゃ撮れないでしょ。今度は動画を撮ってあげようか。」

 急行電車は順調に走り続けていて、次の通過駅にさしかかった。梨沙はやはり手で隠すことは許されず、向かいのホームの大勢の客達の姿を見ながら小さく震えていた。また、今では彩子達が梨沙の携帯端末を回して、恥ずかしいアングルからの動画を撮り、クスクスと笑っていた。梨沙は羞恥に脚を小刻みに震わせながら、ひたすら女子高生達の許しを待つしかなかった。

 通過駅を過ぎ、少し走った頃。久しぶりにインカムから声が聞こえた。
『しっかし、お前も大胆だなあ・・・スカート脱いで、パンティ丸出しの姿を電車の外に見せつけてるんだろ?・・・周りに誰もいないのか?・・・』
黒川は妙に感心したような声で言うと、しばらく沈黙した。
『・・・よし、それじゃあそこで、パンティを脱いで見せろよ。アソコがよく映るようにな。』

 (・・・!!)
その瞬間、梨沙の身体の震えが止まった。ショーツを脱ぐ!?、ここで?・・・あまりの無体な命令に、頭が追いつかなかった。現実を認められず、梨沙の頭はしばらく混乱した。嘘、嘘でしょ・・・そんな訳ないわよね・・・

 しかし、梨沙を取り巻く現実が変わることはなかった。しばらくぼうっと立ち尽くしていた梨沙の耳に、またもや黒川の声が聞こえた。
『おい、何してるんだよ。早くしないと、尻の穴まで全世界に公開されちゃうぞ。・・・10秒だけ待ってやる。じゅーう、きゅーう・・・』

 耳元でカウントダウンが始まるのを聞き、梨沙の目が見開かれた。黒川達なら本当にやりかねない・・・トイレでの放尿シーンを公開された恥辱を思い出し、身体がかあっと熱くなった。駄目、そんなの、絶対・・・
『・・・ろーく、ごーお、よーん・・・』
男の低い声でのカウントダウンはその間も続き、梨沙は決断を迫られた。(ああ、こんなの・・・)梨沙は固く目を瞑り、両手でパンティのゴムを握った。そしてぐいっと手に力を込めて数センチ下ろしたところで、梨沙の手が止まった。これ以上下げたら・・・やっぱり、できない・・・

 しかしその梨沙の動きに、周囲の女子高生達は驚愕した。下着姿で露出させられて恥ずかしがっていた筈の梨沙が、突然パンティを脱ぎだしたのだから驚くのも無理はなかった。まさか自分たち以外に羞恥命令をしている者がいるとは思わない女子高生達は、それが梨沙自らの意思によるものとしか思えなかった。後ろから見ている女子には、下ろしかけたパンティから、梨沙の尻の膨らみとその真ん中の溝が見えかけてしまっていた。
「ちょ、ちょっとあなた、何してるの!?」
「まさかここでショーツを脱ぐつもり?」
「あの、誰もそこまでしろとは言ってないんだけど?」
「やだっ、やっぱり本当に露出狂なんだ、梨沙ちゃん・・・」
「でもちょっとまずいんじゃない、電車の中でアソコ丸出しにするのは? 猥褻物陳列罪で捕まっちゃうよ?」
「ちょっと、私たちまで共犯みたいに思われちゃうじゃない、やめてよ。」

 『おい、何止まってんだよ、早く脱げよ! 早くしねえと本当にネットに流すからな。そうだな、まずは全裸ダッシュでもみんなに見てもらうか?』

 (い、いや、こんなの・・・うわあ・・・)
梨沙は固く目を瞑ったまま首を振り、少し腰を屈め、ぐいっと両手を下ろした。両手にゴムを握られたパンティもスルッと太ももを滑っていき、膝の少し上まで下ろされてしまった。
「・・・く、くぅぅぅ・・・」
ついに電車の中で下半身を露出してしまうことになり、梨沙は目を瞑ったまま小さな呻き声を漏らした。固く目を瞑っていても、ガタンゴトンという音が聞こえ、電車特有の振動が身体に伝わり、これが紛れもない現実であることを梨沙に思い知らせた。秘部にも、お尻にも、外気が直接触れるのが感じられ、梨沙は両足をカクカクと震わせていた。周囲の女子高生達が息を呑んで見守っているのが、目を瞑っていても分かった。

 『おい、何で途中で止めるんだよ。それじゃあパンティが邪魔で見えないだろ。・・・右足だけ脱いで、左足に絡ませとけ!』

 (もう、やるしかないのよ・・・ああ・・・)
インカムからの声に抵抗する術はないと諦めた梨沙は、また腰を屈め、さらにパンティを下ろした。そして右足首からそのパンティを抜きとり、今後は少し持ち上げ、左足の太ももにパンティが絡まっている格好になった。
ちょ、ちょっと、何してるの・・・ようやく声を出せるようになったらしい女子高生の小さな声が聞こえてきた。

 『よし、そのまま足を開け! こっちに良く見えるようにな!』
すっかり調子に乗った黒川が、更に無体な命令を告げた。
『ほら、早くしろよ。もうカウントダウンはしないが、10秒しか待たないからな。」

 ガタンゴトン、ゴーッ・・・急行電車は加速を続け、目の前には多くの建物や道路、通行人の姿が高速で流れていた。それは、いつも見ている当たり前の光景だった。だけど、私は・・・電車の中で下半身を露出することを強いられ、さらに脚を開かなければならない・・・

 「・・・ねえ、ちょっと、梨沙ちゃん・・・あんた、何してるの・・・」
隣の彩子がようやく、呆れたような声を出した。
「やっぱり、本当にこういうのが好きなわけ?・・・あれ、嘘っ・・・ちょっと、あんた、生えてないの!?」
やだっ、剃ってるんじゃない?、と彩子と反対の隣にいる女子が梨沙の股間を覗き込み、くすっと笑った。えー、ほんとぉ? ちょっと撮って見せてよ、と後ろの女子達が押し殺した声で言った。梨沙のショートカットの髪が耳を覆っているため、インカムに気付くことはなかった。

 しかし、今の梨沙はその言葉に対応している余裕はなかった。黒川の命令に従わなければ、女性として絶対に見られたくない姿をインターネット上に公開されてしまうのだ。やるしかない、やるしかないのよ・・・
「ご、ごめんなさい・・・」
梨沙は目を瞑ったままで小さくつぶやくと、固く閉じていた脚を徐々に開いていった。え、きゃあ、ひぇぇ、と驚愕するN高女子達に見つめられながら、梨沙はさらに脚を開き、ついにはがに股のような姿になった。

 『あはは、すごい格好だな、梨沙。お前のパイパンオ○ンコ、よく見えるぞ。いいか、絶対に隠すなよ、全世界にアソコを公開したくなかったらな。』
上機嫌の黒川の声が、梨沙には悪魔の囁きのように聞こえた。


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