PART 40(bbbab)

 全裸の少女が大観衆の注視の中、全裸M字開脚で宙づりにされる、という状況は、時間にするとまだ2分も経っていなかった。しかし、その2分は、梨沙にとって永遠にも等しく感じられた。ここは自分が毎日通って、生徒会長をしている学校なのだ・・・大勢の群衆の顔が、白い光のなかにぼうっと見えるようになっていた。
「・・・あ、ふあぁぁ・・・あ、あっ、あふぅぅ・・・」
やだ、へんな声だしちゃって! 何感じてるのお、最低っ!・・・という女子の声が響き、梨沙の心に突き刺さった。

 その時、横の方が急にざわめき、何人かの人間が小走りに梨沙に近づいてきた。
「・・・はい、こちらが現場です・・・いました、この女性が、谷村梨沙さんでしょうか? ・・・すごい、格好をしています・・・」
二十代後半くらいの女性が慣れた様子で手にマイクを持ち、実況中継を始めた。目の前には小型のテレビカメラを肩に抱えた男性が陣取り、その女性と梨沙の全身が映るようにレンズを向けていた。
「K大附属高校の谷村梨沙さんですね?・・・どうですか、今のお気持ちは?」
その声は若干震えていた。

 ぼうっとしていた梨沙の頭が、あまりの異常な状況にはっと目覚めた。
「・・・え?・・・何?・・・え、嘘!?」
斜め下でこちらにマイクを向けている女性は、人気女子アナの小湊結菜だった。・・・え、どうして小湊さんが?・・・目の前で肩に大きなカメラを構えているのは?・・・まさか、テレビ!?

 「・・・い、い、いやあっっ!!・・・」
それは、週末の昼に放送されている、人気情報番組の生中継だと悟り、梨沙は悲鳴をあげた。自分は今、何もまとっていない格好で、恥ずかしい部分を全部、全国にテレビで放送されてしまっている!!
「いや、やめて・・・あ、ぁぁぁっっ・・・あんっ・・・」
梨沙は顔を仰け反らせ、ディルドを咥えた腰を前後に振り立て、強烈な露出の羞恥と快感に、大きな声で喘いでしまった。

 「・・・はい、確かにメールのとおりの状況となっています。信じられませんが、事実です・・・」
結菜が梨沙に背を向け、カメラに目線を向けながら話し始めた。
「・・・実は今日の放送直前、番組スタッフに一通のメールが到着しました。差出人は、ここにいらっしゃる、谷村梨沙さんです・・・」
結菜はそう言うと、梨沙の宙吊りM字開脚姿と携帯端末の画面が同時にテレビに映るようにした。

 「画面の文字、少し小さいですが、読めますでしょうか・・・こう書いてあります。
 『スタッフの皆様、初めまして。私は、K大附属高校で生徒会長をしている谷村梨沙と申します。
 実は私、大勢の人に裸を見てもらうと感じていってしまうという趣味を持っています。
 Fテレビの皆様にお願いがあります。文化祭の初日の会場後しばらくしたら、私、皆の前で裸になります。ぜひ、お昼の番組で全国に生中継してください。もちろん、モザイクは無しで、私の実名を紹介してください。きっとその時は、やめて欲しいと言うと思いますが、本心では喜んで感じているので、絶対に中継をやめないでください。中継は、私が大好きな、小湊結菜さんにお願いします。じっくり、いやらしい言葉で、たくさんインタビューしてください。カメラの方、うんといやらしく、私のオッパイも、アソコも、お尻の穴も放送してください。
 我が儘なお願いですが、どうぞよろしくお願いします。もし私のお願いを叶えていただけない場合、私、死ぬ覚悟です。』

 結菜はできるだけ淡々とそのメールを読み上げると、斜め後ろを振り返って梨沙を見上げた。
「・・・番組の放送直前にこのメールが着信したため、各方面に事前の相談ができず、このような中継となっていることをお詫び申し上げます。しかし、一人の少女の命に関わることですので、どうぞご了承ください・・・」
結菜はそう言うと、カメラに向かって深くお辞儀をした。その脚が小さく震えていることからも、彼女が衝撃的な状況に当惑しているのは明らかだった。

 「そ、そんな・・・ち、違います・・・」
梨沙の顔は引きつり、言葉も途切れ途切れだった。これが、アイリスの仕組んだ罠であることは明らかだった。まさか、16歳の少女に乳房も秘部も丸出しにさせ、さらにテレビの生中継で全国に放送させるなんて・・・ひどい、ひど過ぎる・・・
「お願いです、映さないでください!・・・く、くぅ・・・あ、あん!・・・ひ、ひぃ・・・」
愛液がつーっと垂れ落ちるのを感じ、梨沙は喘ぎながら呻いた。嘘でしょ、こんなところまで、放送されるなんて・・・私、もう、生きていけない・・・

 衝撃的な事態に戸惑っているのは、結菜も同じだった。実は、結菜以外のテレビスタッフは、この事態の裏を知っていたが、あくまでFテレビは巻き込まれただけというスタンスを保つため、女子アナの結菜にはわざと知らせなかったのだ。
 また、今回の件でアイリスに協力するようにFテレビに命じたのは、芳佳の父、須藤道雄だった。芳佳の恥辱写真で脅された道雄は、アイリスの命令に従い、梨沙を売ってしまったのだ。そして、Fテレビの制作子会社の社長を呼び、その日に何か脅迫メールが来たら、「人命尊重」を絶対に優先して動くように命じたのだった。ただ、道雄も、それがどんな事態を招くかまでは知らされていなかった・・・

 テレビカメラの横に屈んだ男がカンペを示すと、結菜の顔がほんの少し歪んだ。しかしすぐに、いつもの笑顔に戻ると、マイクを自分の口元に当てた。
「どうですか、ご希望どおり、全国に皆さんに、おっぱいと、あそこを生中継で見られている感想は?」

 顔を真っ赤にした女性にマイクを突きつけられ、梨沙は絶句した。
「・・・は、は、恥ずかしいです・・・あ、ぁ、あいぃっ・・・」
変な声を出してはいけないと頑張ったのが徒になり、梨沙はマイクに思いっきり喘ぎ声を乗せてしまった。なーにが恥ずかしいだよ、あそこぐしょ濡れにしてるくせに、だらだら垂らして、変な声で悶えちゃって!・・・的確な野次の声が飛び、マイクに乗ってしまった。

 テレビカメラの横の男はその間にもマジックを走らせており、間髪入れずに次のカンペを示した。
「谷村さんは、どうして、あそこに、透明な、でぃ、ディルド、を入れているのですか?」
女子アナは目の前の剥き出しの秘裂を見ながら、言葉を続けた。
「カメラさん、ここから映してください・・・透明なディルドの中に光が入り、谷村さんのアソコの中まで明るく照らしているのが分かります・・・きれいな、ピンクですね、谷村さん・・・」
本当に人命を救うためにここまでしなくちゃいけないの・・・結菜はスタッフに訴えるような視線を向けたが、皆、気まずそうに俯いて視線を合わせようとしなかった。

 ひぃぃぃ・・・梨沙の口から声にならない掠れた息が漏れた。裸どころか、膣の中まで照らされ、全国に中継されている・・・嘘、嘘でしょ・・・

 隣の男子に聞け・・・梨沙が絶句してしまったため、スタッフが新たなカンペを結菜に見せた。

 そして、結菜にマイクを向けられた柏原は、顔を真っ赤にしながら説明した。どうやら、秘裂に咥えられているディルドに繋がったロープが滑車を介して梨沙の身体を支えているらしいこと・・・

 「へえ、それじゃあ、谷村さんは、自分の身体を使って、ディルドを引っ張って、それを、アソコで締め付けて、感じてしまっている・・・ということですか・・・」
結菜がたどたどしくそう言うと、「それって、全身を使ったオナニーだろ」「あはは、すっげえ自家発電」という野次が飛び、周囲が失笑に包まれた。そして、マイクを向けられた美少女は、真っ赤な顔で喘ぎ、愛液を垂らし、ディルドを咥えた腰を前後に震わせることで、肯定の回答の代わりをすることになってしまった。

 「・・・そ、それでは、普段の谷村さんのお話、誰か聞かせてくれるかしら・・・」
結菜が戸惑いながら周囲を見回すと、一人の女子高生と眼が合った。
「谷村さんは、普段はどんな女の子ですか?」

 「はい、いつもはすっごく真面目で、清楚で、成績優秀で、スポーツもなんでもできてバスケ部のエースで、友達思いで、正義感が強くて、生徒会長をしています。後輩の中学生にもとても慕われていると思います。」
マイクを向けられた少女、宮田ゆきなははきはきと言った。
「・・・それに、ブルセラとかは絶対に許せないみたいで、反対運動をしていました。生徒総会でも、性の商品化は許せないって、演説していました。」

 「・・・へ、へえ、そうなんだ・・・あの、今の谷村さんを見て、どう思いますか?」

 「・・・正直、少しがっかりです。まさか生徒会長の谷村梨沙さんに、こんな趣味があったなんて・・・同じK附生として、恥ずかしいです・・・こんな格好を皆の前でして、テレビで放送してほしいなんて・・・」
ゆきなは今度は少し俯き加減になって言った。
「学校で一番男子から人気があって、何人にも告白されたけど断っていたみたいです・・・」

 「・・・そうなんだ、普段はすごい優等生なんだね・・・谷村さんが、アソコの毛を剃っていること、知っていましたか?」

 「いいえ。まさかそんな恥ずかしい趣味があるなんて、想像もしていませんでした。」

 梨沙の周囲の人間へのインタビューという形での羞恥責めはそれからしばらく続いた。女子アナはそろそろ終わってよいか、という視線をスタッフにちらちらと向けたが、なかなか終わりにしてもらえなかった。


 ・・・そして1分後、スタッフ達が待ちかまえた瞬間がようやく訪れようとしていた。ああっ、という悲痛な悲鳴と共に、梨沙の身体がじわじわと下がりだしたのだ。抜けていくディルドの突起に引っ張られるように膣壁を抉られ、梨沙の喘ぎ声が一層切なくなった。

 「・・・あ、あっ!・・・だめっ・・・あ、あっ、あひっ、あひぃぃ・・・」
テレビカメラに正面から映され、結菜にマイクを向けられていると分かっていても、梨沙は全裸の身体が卑猥に悶えることも、恥ずかしい声が唇から漏れてしまうことも、愛液が股間から垂れ落ちることも、止めることができなかった。
「あぁぁぁ・・・い、いや、いやぁ・・・だ、だめ、だめぇぇ・・・」
あと数ミリでディルドが抜けてしまう!・・・分かっていても、ディルドをもう止めることはできなかった。また、あまりにも感じ過ぎて、絶頂の瞬間が近づいていることも間違いなかった。それに、抜け出る瞬間に激しく抉られれば、潮を吹いてしまいかねない・・・
「・・・あ、あっ、あぁぁ・・・だ、だ、だめぇぇ・・・あ、あん、あん、あぅぅ・・・い、いぃっ・・・」

 『梨沙ちゃん、これを大声で読むなら、放送をやめてあげる。OKなら頷いて』
ふと開いた梨沙の目に、大きく書かれたカンペの文字が映った。

 次の瞬間、梨沙は必死に大きく頷いた。するとテレビカメラを構えた男は頷き返し、肩に抱えたカメラを地面に下ろした。

 よ、読まなくちゃ・・・梨沙はカンペに書かれた文字を読み上げ始めた。

 「・・・わ、私、K附高校、2年、1組の、谷村、梨沙は、・・・あ、あ、ぁぁん・・・大勢の人に、素っ裸を、見てもらうのが、大好きな、露出狂、です。・・・は、はっ、はぁぁ・・・実は、遊園地で、すっぽんぽんになって、走り回ったことも、あります・・・っ、く、くぅぅ・・・今日は、文化祭という最高の舞台で、生徒会長として、あんっ・・・みなさんの前で、おマンコ丸出しにして、宙吊りディルドオナニーができて、とっても、うれしいです。おマンコをはっきり見てもらいたくって、いっつも、つるつるにしています・・・い、今から、し、潮吹き、オナニーをして、・・・あっ、あひぃぃぃ、んんっ・・・ご覧に入れたいと、思います。潮吹きは、梨沙の、得意技です・・・ああっ・・・カメラさん、もっと近付いて、梨沙の、ぐしょ濡れの、おマンコ、うんと奥まで映して、全国に放送して、ください・・・き、気持ち、いぃぃ・・・」

 あまりに屈辱的で卑猥な台詞を大声で読み上げさせられ、梨沙の頭の中はぼうっと真っ白になっていった。そして一方、強要された台詞どおり、どこか気持ちよく感じてしまっているのも事実だった。次々にめくられていくカンペは事前に用意されているとしか思えなかったが、今の梨沙にはどうでもいいことだった。

 「・・・アダルト業界の皆様、今まで生意気に、性の商品化反対などと演説して、申し訳ありませんでした・・・あ、あぁぁ、も、もう・・・谷村梨沙は、本当は、憧れていました。自分のおっぱいや、お尻や、おマンコや、オナニーしたりするところが、・・・あ、ぁぁん・・・大勢の、男の人たちに、いやらしい目で、見られてしまうところ・・・は、はっ、はぁぁぁ・・・もし、許していただけるのなら、ぜひ、アイリス映像のAV女優にしてください・・・ほら、梨沙は、こんなにおマンコ、グショグショにできます・・・あ、ぁ、ぁ・・・イく時の、潮吹きだって、できます・・・恥ずかしいこと、何でもします・・・あ、い、い、いやあぁぁ・・・あ、あぁぁぁ・・・」

 ようやくカンペを読み終わったところで、梨沙の身体の震えが一層激しくなり、可愛い唇から切迫した声が漏れた。そして次の瞬間、ディルドの先端がすぽっと膣口から抜け、ロープに引っ張られて高く宙に舞い上がった。

 その数秒後、文化祭門に取り付けられていた2つのくす玉が割れ、大量の写真がひらひらと宙に舞った。同時に、それぞれのくす玉からは白く長い垂れ幕が一本ずつまっすぐ垂れた。右側の垂れ幕には「ようこそS高校へ!」、左側の垂れ幕には「生徒会長 谷村梨沙」と書かれてあった。

 そして、梨沙の身体は反対にずるっと落ちたが、地上から1メートルの高さのところで止まり、M字開脚のまま、ぶらんこのように前後に揺れることになった。また、ディルドが抜ける瞬間の刺激が梨沙の全身に強烈な快感をもたらし、梨沙は唇を半開きにしたまま、一気に絶頂に達した。同時に、抜けたディルドを追うように、透明な液体の柱が梨沙の膣口から迸り、斜め上方へと大きな弧を作った。

 絶頂の際に失神しない術を学んでいた梨沙だったが、さすがにここまで快感を溜め込んでからでは無理だった。歓喜のようにも聞こえる悲鳴を上げながら、潮を吹きつつ絶頂する姿を衆人環視の中で晒した梨沙は、そのまま失神して、がっくりと首を垂れた。梨沙を吊しているロープは、伸びきっても地面に付かないように計算されていたため、全裸でM字開脚の女体は、快感の余韻を味わうようにぴくぴくと震え、ブランコのように前後にゆっくりと揺れていた・・・

 それは、完全なる破滅を悟る前の、束の間の休息でもあった。

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 数分後。ようやく眼を覚ました梨沙は、目の前がぼうっとなっていて、しばらく状況が分からなかった。え、私・・・手が、上に伸びていて動かせない・・・脚が、閉じられない・・・何も、着ていない?・・・目の前に見えるのは、大勢の人の姿・・・?

 「・・・はい、谷村梨沙さん、ようやくお目覚めです。」
聞き覚えのある声が前から聞こえた。その女性の声は、心なしか小さく震えていた。
「どうですか、お望みどおり、し、潮吹きオナニーを、全国に生中継されちゃったお気持ちは?」

 そこで梨沙は、再びはっきりと現実に引き戻されることになった。
「・・・え?・・・そ、そんな・・・あ、い、いやあっ・・・」
目の前で、テレビカメラがしっかり構えられているのを見て、梨沙は悲鳴をあげた。まさか、まさか・・・さっきの全て・・・
「ひ、ひどい、放送するなんて・・・あんまりです・・・」
梨沙は引きつった表情を浮かべ、瞳を潤ませ、小声で抗議した。あはは、今更何言ってるの、ど変態、と野次が飛び、周囲の失笑を誘った。

 これにはさすがの結菜も呆れた表情を浮かべた。
「あのねえ、梨沙ちゃん・・・それもみんな、あなたがメールでお願いしたことでしょう?」
結菜はそう言いながら携帯端末の画面を見せた。
「さっきは1通目しか紹介しなかったけど、谷村さん、4通もメールを送ってきたでしょ。私たち、仕方なく指示どおりにしたのよ。撮影をやめるフリをして、全部生放送してあげるって。・・・それから、ディルドが抜けたら、その後のアソコの穴がぱっくり開いているところも、中の襞々がひくひく震えるところがばっちり映るように接写して、私のアナウンス付きでじっくり生中継してくれって。お尻の穴もアップにして、皺の数を私が数えあげるようにとか・・・それも、全部お望みどおりにしましたからね。・・・私、すっごく、恥ずかしかったんですよ。」

 「・・・そ、そんな・・・私、メールなんて、送ってません・・・」
梨沙は呆然として呟いた。女性として最も見られたく部分の全てだけでなく、絶頂に達する瞬間の全て、膣口から潮を吹く姿までも全国に生中継されてしまったというのか・・・それに、絶頂に達して失神していたときに、ディルドが抜けた後の秘裂の中、膣壁が震える様子まで実況中継されてしまったなんて・・・お尻の穴の皺の数まで実況されて・・・そして今も、全裸M字開脚で吊され、無毛の股間をぱっくりと開いた姿を、しっかりとテレビカメラが狙っている・・・

 「い、いや、いや、いやぁぁぁ・・・」
しかし、梨沙の言葉をあざ笑うかのように、愛液が溢れ、どろーりと垂れ落ちてしまった。

 テレビに中継される中、愛液が糸を引きながら地面に落ちた瞬間、ギャラリーが一気に盛り上がった。
「あはは、いやっとか言って、涎垂らさないでよ」
「すっげえ、AVでもありえない完全無修正を全国生中継!(笑)」
「垂れ幕に谷村梨沙って思いっきり書いてあるのがいいね(笑)」
「こんなの放送されて喜んでるなんて、変態っ!」
「先輩、憧れてたのに・・・最低っ」
「梨沙ちゃん、お尻の穴の皺の数、8本なんだね!」
「全国で一斉に数えられて、どんな気持ち?(笑)」
「あ、また垂れそうだよ、本当に嬉しいんだね(笑)」

 ギャラリーの野次と嘲笑を浴び、梨沙の恥辱が更に深まった。
「ひ、ひぃぃ・・・い、い、いやぁぁぁ・・・もう、許してぇっっ・・・」
梨沙はいやいやをする子供のように首を振り、恥も外聞もなく叫んだが、事態が好転することはなかった。
「あ、あっ、ああんっ・・・い、いやぁっ・・・ち、違うのっ・・・」
私、こんな格好を見られて喜ぶような女じゃない・・・梨沙はそう言いたかったが、更に愛液が激しく溢れてきているのを感じ、絶句した。
「あ、だ、だめぇ・・・ち、違うんですっ・・・あ、あぁ・・・」
あはは、また垂らしてる、変態、という意地悪な言葉を浴び、梨沙はがっくりと首を垂れた。


 その時、一枚のカンペが結菜に向けて示された。
「・・・えー、ここで一つ訂正です・・・」
そこまで読み上げて、その先を目で追った結菜が絶句した。

 「・・・先ほど紹介したメールは、何者かが谷村梨沙さんの名を騙って、私どもに送信したものである、ということが判明しました。」
え、ええ?、周囲の群衆からどよめきが起こった。

 「・・・虚偽の情報に基づき、モザイクなしでの放送が行われ、本来許されていないものが全国に生中継されてしまい、視聴者の皆様及び関係各位には大変ご迷惑をお掛けいたしました。深くお詫びいたします・・・」
そ、そんな・・・梨沙が呆然と呟いたが、もちろん誰にも聞こえなかった。

 結菜は、内心の戸惑いを必死に抑えながら、次々に示されるカンペを読み続けた。
「・・・なお、谷村梨沙さんご自身に露出趣味があることは事実であり、裸でここに吊してもらうことも、自ら学校の友達に頼んでいたということです。」
そりゃそーだ、好きじゃなければ、見られて感じていっちゃわないもんな、と野次が飛び、クスクス笑いが続いた。

 「・・・また、くす玉の中に入っていて、先ほど谷村さんがばらまいた数百枚の写真は全て、谷村さんが新宿の遊園地で自ら全裸になり、アダルトビデオ制作会社のアイリスグループのイベントに押し掛けて、無理やり出演した時の写真と思われるとのことです。」
なーんだ、やっぱりAV女優になりたいんじゃない、最低、と女子高生の蔑む声が響いた。

 え、そこまで言うの?・・・結菜の目が一瞬泳ぎ、すぐに澄まし顔に戻った。
「・・・えー、アイリスグループから緊急コメントが寄せられています。『遊園地のイベントについては、谷村梨沙さんからの強い希望があり、また、18歳であると偽ったため出演させたものです。当グループでは健全なアダルト商品の提供を行っており、公の場所で、大勢の前で卑猥な格好を晒し、あげくに性的絶頂に達するような性癖の人物を採用することはありません。』・・・とのことです・・・」

 ・・・あ、あん、あぅぅぅ・・・あまりの恥辱の言葉を聞かされながら、梨沙はまた快感に喘いでいた。膣壁全体にじっとりと染み込んでいる媚薬の影響はすぐになくなるものではなかった。さらに恥ずかしい言葉が格好のスパイスになり、梨沙はその一言一言に反応するように身体をびくっと震わせ、唇から可愛い喘ぎ声を漏らした。・・・あ、あ、あんっ・・・

 美少女が公衆の面前で素っ裸になり、白く美しい乳房も秘裂も尻の穴も卑猥なポーズで見せつけて悶え、うっとりとした表情で淫らな喘ぎ声を漏らし続ける姿は、何度見ても飽きるものではなかった。

 「あはは、梨沙ちゃん、AV会社にも呆れられちゃってるよ!」
「確かに、お金ももらえないのに、テレビで全国生中継でパイパンオナニーする変態、怖くて雇えないよな(笑)」
「すっごくエロい身体だし、いい表情でオナニーできるのに、もったいないねえ(笑)」
「誰か分からないけど、自殺メールで脅迫してもらって良かったな。お陰でテレビで生中継してもらえたんだもんな(笑)」
「それじゃあこれからも、公道で素っ裸になるしかないね。」
「生徒会長なんだろ? 素っ裸で生徒総会すれば一石二鳥じゃねえの?」
「今度うちのバスケ部と対抗戦しに来てよ! もちろん女子キャプテンは全裸で!(笑)」
「つーかさ、もういっそ、明日から全裸で通学したら? みんな、梨沙ちゃんの身体のアソコの中のピンクの襞まで見てるんだし(笑)」
「あーあ、下の口からまた涎垂らしちゃって・・・可愛い顔してるのに、ドMの変態なんだねえ・・・」
「どうでもいいけど、もう放送やめてあげれば? まあ、ネットでいくつも生中継されてるから意味ないけど(笑)」
「・・・あれ、ひょっとして、またイくんじゃね?」
「・・・あ、本当だ、びくびく震えて来てる!」
「乳首もビンビンに勃ってるよな? 白いオッパイぷるぷる震わせちゃって!」
「もうディルドも外れてるのに、俺たちにアソコ見られて、言葉責めだけでイっちゃうのかな?(笑)」

 ・・・そして、言葉責めを浴び続けた梨沙が、再び切羽詰まった可愛い喘ぎ声を上げ、腰をびくびく震わせながら絶頂に達すると、群衆の盛り上がりは頂点に達した。ほとんどの者が携帯端末を掲げて梨沙の身体を撮影し、一部の者はメールやSNSで送信し、映像サイトに動画をアップしていた。

 梨沙が門の中の箱から落ちて30分も経っていなかったが、今では、梨沙の秘部の色と形、イく時の表情や喘ぎ声を、数千万人が知ることになっていた。そして数日のうちには、国外にも拡散し、数億人が美少女の全てを知ることになるに違いなかった。


 梨沙は今度は、顔を上に向け、唇を半開きにして失神していた。その表情は、全てに満ち足りた、何も心配の無い赤ん坊の笑顔のようにも見えた。

(完) 【エンディング10:文化祭】



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