PART 35b

 放送映像がスタジオに切り替わった。その瞬間、きれいな服を纏っている麻衣子は、身体をビクンと震わせ、唇を半開きにして絶句した。

「いやあ、颯爽とした乗馬姿、格好良かったですねえ!」
栗山アナが大仰な声で話しかけた。全裸の麻衣子が全身を小さく震わせ、必死に快感に耐えているのが分かったが、あえて平常どおりの声を出した。何としても、全国の視聴者にばれてはならないのだ。ネットで中継されている映像が、実は仮想脱衣システムなどではなく、現実のものであることを……頑張って、麻衣子ちゃん……

「……障害を飛ぶ時の表情、気合が入っていましたねえ……今回の模範演技は、自分で採点したら何点くらいでしたか?」
麻衣子が引きつった表情のまま、なかなか返事をしてくれないので、栗山はアドリブのコメントで時間を稼ぎ、さらに、簡単に答えられる質問だけを投げかけた。

 それにしても、目の前の麻衣子の女体は魅力的だった。生白い乳房に、小さめの薄いピンクの乳輪、その上にちょこんと乗った、淡いピンク色の乳首……間近で見ると、その乳首が固くなり、屹立しているのが分かった。また、その乳首がほんの少しではあるが、円を描くように小さく動いているのが奇妙だった。そして、その動きに合わせて、麻衣子が反応し、びくびくと震えているように見えた……麻衣子ちゃん、「声」に乳首を弄られているのか……だから、取材映像が放送されている間は、手で払っていたんだな……その状況を理解したのは栗山だけでなく、スタジオのスタッフほぼ全員だった。ということは、さっきお尻のあたりや股間を払っていたのは、アナルや、クリトリスや、膣口を弄られていたということではないのか……生放送中に……特に男性スタッフは、目の前の麻衣子の裸身を見ながら、いやらしい想像を止めることができなくなっていた。

「……そ、そうですね……んっ……」
右胸の乳首を弄っていた「指」が消え、お尻に移動したのを感じ、麻衣子ははっとした。だめ、そこは……「指」は、お尻の頂点あたりを円を描くように撫でていた。
「ちょっとスピードが足りなかったので、ぎりぎり飛び越えた感じなんですが……あっ……」
「指」が一気に動き、肛門の入り口に当てられていた。(駄目、入れないで……)しかし、今の麻衣子は股間の手を離してそれを払うことはできない……
「あ、甘めに採点して、80点というところでしょうか……」
麻衣子の引きつった笑顔と共に、なんとか小旅行のコーナーが終わった。

"麻衣子ちゃん、やっぱりお尻の穴が感じちゃう変態なんだね(笑)"
「声」が楽しそうに言った。
"ほら、早く手を離しなよ。ネット中継だけでアソコを公開するのと、アナルで感じてイッちゃうのを全国の視聴者に見られるのと、どっちがいい?"

『麻衣子ちゃん、早く手を離すんだ!』
ほぼ同時に、インカムから有川の声が響いた。

 スタジオでは、次のコーナーのお天気情報の始まりを告げる効果音が流れていた。担当の小西彩香が可愛い指し棒をちょこんと抱え、大スクリーンの左端に立った。麻衣子は逆に、右端に立ち、スクリーンを挟んで彩花と向き合う形で進行するのがいつものスタイルだった。

 しかし、今の麻衣子にとってそれは辛い状況だった。両手は相変わらずしっかりと股間を覆っていたが、テレビカメラには斜め横から映されることになり、お尻のラインが丸見えになってしまうのだ。また、本当であれば、ある地方の天気の話をするときには、当然手で大きくその場所を指し示すのだが、それでは秘部が見えてしまう……

「はい、お天気コーナーです。えー、ちょっと今、雲行きが怪しいですよねえ」
彩花がそう言うと、スタジオの大スクリーンには渋谷の空が映し出された。

 次は麻衣子が話す番だ。麻衣子が小さく息を吸い込んだ瞬間、両方の乳首が同時にぴんと弾かれた。
「んっ、……そうですね、今にも降ってきそうですが、……んぅぅ……」
瞬時に「指」が移動し、一本が尻のくぼみをぐいっと押し、もう一本が尻の穴の入り口に当てられた。
"麻衣子ちゃん、お尻のここが弱いんだよね?"

(だめ、入れないで!)麻衣子は必死に笑顔を作り、爽やかな声を出そうとした。
「週末はこんなお天気が続くのでしょうか? ……あっ」
見えない「指」がぐっと押し込まれ、尻の中に入ってきた。もう一本の指は麻衣子の右の尻のくぼみを円を描くように動きながら押して刺激していた。

(ひ、ひいいぃ……)
尻の中に入ってきた「指」はくいっと曲げられ、中でぐりぐりと腸壁を抉るように動き始めた。
(ひどい、私を本当に……そ、そんな……)
下半身から快感が波状的に湧き上がり、麻衣子は目の前がぼうっとなるのを感じた。

 スクリーンを挟んで向こう側にいる彩香が、週末の天気はさらに悪くなり、一部で大雨になる見込みであることを、少し深刻そうな声音で話していた。次は麻衣子さんの台詞ですよ……彩香が視線で必死に麻衣子に訴えていた。

『麻衣子ちゃん、ほら、次!』
有川の声がインカムから響き、麻衣子ははっとした。今は放送本番なのに、私、ぼうっとしてしまった……しかし、尻穴と尻タブを責める2本の「指」の巧みな動きに、麻衣子の理性は半分溶けかかっていた。

「……そうしますと、水害の恐れなどもあるのでしょうか?」
麻衣子は一息にそう言って、テレビカメラ越しの視聴者に視線を向けた。
(お願い、早く終わって……もうやめて、お願い……ああんっ……)
尻タブを押していた「指」が急に移動し、膣口に押し当てられていた。もう一本の「指」は相変わらず肛門の中を抉り立てていた……
(もうだめっ、やめて、お願いっ、それだけは……)

「はい、そうなんです。明日は、高知県と愛媛県に洪水警報が出ています……」
彩香は困惑を押し殺して話していた。向かいにいる麻衣子が、全裸で立ったまま、びくびくと震えだしたのだ。いくら仮想着衣システムを用いていても、その震え方は不自然だし、頬が真っ赤なのもごまかしがきかなかった。

 その瞬間、「指」が膣口を押し開け、中に入った。
「あっ!」
麻衣子は思わず小さな悲鳴を漏らしてしまった。反射的に腰を引いてその「指」から逃れようとしたが、それは、後ろの「指」に肛門深くを抉らせることになった。
「あぅっ……あんっ……」
麻衣子は両方の指から逃れようと、腰を左右にひねった。それは、ネット生中継を見るものに、卑猥な腰振りダンスを見せることになった。さらに、バランスを崩した麻衣子は膝が崩れ落ちかかり、両足を大きく開いてバランスを取らなければならなかった。身体が前に倒れかかった麻衣子は、両手を股間から離し、それぞれで膝を掴んで立たなければならなくなった。とっさの判断で、身体の前をスクリーン側に向けることで、秘部がテレビカメラに映らないようにした。

「なお、あさっての日曜日は、群馬県、茨城県に洪水警報が出ていますので、十分ご注意ください……」
彩香の声が響いていたが、誰も彼女を見ている者はいなかった。

 スタッフの視線も、視聴者の注意も、全てが麻衣子に向けられていた。麻衣子は今、スクリーン側に向いて、両足を肩より大きく開き、膝を軽く曲げた姿勢で震えながら立っていた。
 ……それはすなわち、全裸で脚を開き、お尻を後ろに突き出すことになっていた。そして麻衣子の後方にはスタッフ達がいて、テレビカメラもあった。麻衣子のお尻は今、その全貌がネットに生中継され、大騒ぎになっていた。脚を開いているため、尻の間の溝の陰りまでが見えていた。尻の穴や秘部がぎりぎり見えないところが、ネットの視聴者を悔しがらせていた。

"麻衣子ちゃんのお尻、ばっちりネット中継されてるよ。真っ白でぷりぷりだって大好評だよ"
「声」が意地悪にも麻衣子に話しかけた。
"でも、もっと足広げて突き出してくれたら、アソコまで見えるのにってさ"
「声」はそう言いながら、麻衣子の尻穴と膣をぐりぐりと責め立てた。
"ごめんね、僕の力が弱くて。なかなかイケないね、これじゃあ(笑)"

『麻衣子ちゃん、ケツ突き出さないで!』
「声」と同時に、有川の声がインカムから響いた。
『それ以上屈んだら、アソコが生中継されちゃうぞ』

(い、いやあっ!)
麻衣子は顔を引きつらせ、必死に身体を起こし、脚を閉じた。身体を横に戻し、照れたような笑顔を浮かべた。
「すみません、失礼しました」

 それは時間にするとほんの2,3秒のことだったが、清楚で可憐なイメージで人気ナンバーワンだった女子アナが、番組放送中に生のお尻を丸出しにしてしまった。テレビ放送では着衣だったが、ネットの中継映像では麻衣子の尻がはっきりと映し出され、全国の男性達に見られてしまっていた。

"あ、麻衣子ちゃんのアソコも洪水だね、って評判になってるよ"
天気の受け答えを必死にしている麻衣子の脳内に、「声」が閃いた。
"どうでもいいけど、ラブジュースは見られちゃってもいいのかな、麻衣子ちゃん?"

「……風も強いんですね、がけ崩れにも警戒が必要です。皆様、十分ご注意願います……」
いつしか、麻衣子の二つの穴に侵入した「指」はそれぞれずっと穴の奥深くまで進んでいた。それらが関節で曲げたようにして中で周り、膣と腸の壁を抉るのだから、麻衣子はたまらず脚をがくがく震わせていた。秘部からは、愛液が加速度的に流れ出し、太ももに何筋も作って垂れ落ちてきていた。

 嘘、嘘でしょ、そんな……麻衣子は番組を進行しながら、これが現実だと信じられなかった。何も身につけていない素っ裸でニュースを読む姿をネット生中継され、乳房だけでなく尻まで全国の人に見られてしまったなんて……今は、秘部から溢れる愛液まで……

 番組終了までの5分間、「声」のいたずらはねちねちと続いた。粘るねえ、早く全国の皆様にオマ○コ見せて、楽になった方がいいんじゃない?、などと言いながら、麻衣子の弱点を責め続けた。二つの穴を責めている「指」は時おり突然移動し、乳首や首筋、耳元を刺激し、麻衣子が思わずビクッと震えるのを楽しんでいた。

 唯一の救いは、「指」の力が決して強くないことだった。麻衣子はたびたび絶頂寸前まで追い込まれたが、ギリギリのところで理性の崩壊は免れて、残りの進行を行うことができた。

 ただそれは、必ずしも良いことではなかった。身体のあらゆる性感帯を弄ばれ、麻衣子の声はしばしばうわずり、とちってしまった。絶頂寸前な追い込まれた時には、顔が真っ赤になり、唇を半開きにして、目の前が真っ白になるのを感じた。脚ががくがく震え、髪は乱れ、火照った顔には汗が浮かんでいた。絶対に、これ以上恥ずかしい姿は見せない……

 美貌の女子アナが全裸での放送を強要され、寸止め責めに身悶えている姿は、麻衣子の想像以上に淫らで魅惑的だった。

 番組の最後の数分間には、追い討ちをかけるような事態が起きた。麻衣子の秘部から溢れ出る愛液が、床に溜まり始めたのだ。ほんの数センチほどの輪が2つ、麻衣子の両足の下にできてしまっていた。

「それでは、皆様にとって素敵な週末でありますように!」
麻衣子がようやく、番組の終了を告げる挨拶をすることができたとき、足元には愛液でできた水たまりが淫靡にぬめり光っていた。


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