part8

 菜穂子は結局,5分ものあいだ全裸の立ち姿を全員の前に晒さなければならなかった。しかも、義雄は執拗なまでに菜穂子の体をフィルムに収めていった。全身姿の前・後は当然だが、上半身、下半身、胸、脚、秘部、尻と、全てのアップを撮られてしまった。
 シャッターが切られるたびに見せる菜穂子の絶望的な表情も格好の見物であった。

「これでいいんでしょ。早く服を返して。」
菜穂子が振り絞るような声で加奈子に言った。

 しかし、加奈子はそれに取り合わず、
「あ、先輩、だめですよ、体隠しちゃ。さて、今度は菜穂子先輩に何を教えてもらいましょうか?」
と、1年女子に向かって尋ねる。同時に浩一にも目配せを送った。

「あの〜先輩、特出しって何ですかぁ?」
浩一に耳打ちされた恭子が小さな声で言った。。男子達は一瞬、恭子の言葉に唖然としたが、すぐに大騒ぎにになった。あちこちから野次が飛ぶ。

「僕もわかりませ〜ん。教えて、菜穂子せんぱぁい。」
「言葉じゃ分かんないからやってみせてぇ。」
「男子の心をつかむにはそれぐらいしないとね〜。」

 菜穂子は全裸の体を隠すこともできずに立ちつくしていた。特出し、の意味が分からないのだ。もちろん、男子達の盛り上がりからいって、菜穂子にとっては死ぬほど恥ずかしいことであろうことは容易に想像がつくが。

 薄く笑った実樹が立ち上がる。
「ねぇ、菜穂子はやりたいんだけど、どうしたらいいか分からないみたいよ。浩一君、どうすればいいの?」

「そうだなぁ、とりあえず、そのままケツを下ろして後ろ手をついて、両膝を立て気味にしながら大きく脚を開いてよ。」
 浩一の言葉に、女子も興奮の表情だ。いよいよ菜穂子を本格的にサークルのペットに堕とす段階に入ったのだ。
 (きれいなヌードを見せるだけで許されると思うんなら大間違いよ、菜穂子。これからみんなの見てる前で、思いっきり恥をかかせてあげるからね。)
 実樹のこの思いは、俊之、直人、浩一、真理、加奈子をはじめ、その場の全員が共有していた。

 「そんなこと! できません、そんな恥ずかしい格好。」
菜穂子が必死に抵抗する。そんな格好をするくらいなら死んだほうがましだと思った。しかし、加奈子がロープを持ってくるのを眼にすると、表情がさっと青ざめた。

 加奈子がつぶやく。
「本当に聞き分けの悪い先輩ねぇ。約束を守れないんならこれを使わないと。だけど、素っ裸で大股開きに縛られた菜穂子先輩って、もう男子にはたまんないだろうなぁ。インターネットに流す時にはモザイクかけなくちゃ」

「わ、分かったわ。言うとおりにしますから、縛らないで。」
縛られてしまったら、後は何をされても抵抗できない。菜穂子はうなだれて、腰を落としていく。菜穂子は屈辱に耐えながら、尻を床に着き、手を後ろに回し、膝を立てた。しかし、なかなか脚を開くことはできなかった。全裸でそんな格好をして脚を開けば、菜穂子の秘部は、サークルのみんなの眼前に開陳されることになる。

「じらすんじゃねーよ、早く縛っちまおうぜ。」
直人が叫ぶ。

 慌てた菜穂子は徐々に脚を開いていった。死にたいほどの恥辱に体中がほんのり赤くなり、脚も震えている。それでも何とか両足を30度位まで開いた。下腹部の中心の黒い三角地帯が丸見えになる。その隙間に容赦なく皆の視線が突き刺さってくるのが感じられる。

「せんぱぁい、それじゃあ、よく見えませぇん。」
恭子が無邪気な声で菜穂子をせき立てる。周囲の男子からも同様の声が上がった。

 菜穂子は眼を固くつぶって、さらに脚を開いていった。120度位になると、ようやく催促の声が止んだ。もはや菜穂子は、自分の秘部を見て下さい、と言わんばかりの格好になってしまった。黒々とした中に、紅いものが見える。

「菜穂子、眼を開けるんだ!」
義雄の威圧的な声に菜穂子は仕方なく眼を開ける。やはり義雄はカメラを構えていた。菜穂子は動くことも許されずに屈辱の写真を撮られていく。

 そして、実樹がとどめをさした。
「ねぇ、菜穂子。特出しっていうのは、その格好のまま右手を前に回してあそこを開くんだって。中途半端なこと教えちゃだめよ。」

(ひ、ひどい...実樹ちゃん。私が何をしたって言うの?)菜穂子は恨めしげに実樹を見たが、実樹は取り合わない。

「さあ、早く! 縛って強制的に開いてもいいのよ!」
親友の裏切りを痛いほど知らされた菜穂子は、全員が固唾を飲んで見守る中、右手を前に回し、秘部の割れ目に手をかけた。そして、少しずつ開いていく。外気の侵入する感覚が、嫌でも自分の取っている格好の破廉恥さを思い知らせる。菜穂子はついに衆人環視の中で自らの秘部を開くという、究極の羞恥を味わうことになった。義雄がここぞとばかり写真を撮りまくる。

「わぁ、すっご〜い、菜穂子先輩って、だいた〜ん!」
首謀者のくせに、加奈子が驚いたように叫ぶ。

「ひえ〜、よくそんな格好できますね〜。」
「菜穂子先輩がこんな人だったなんて、信じられな〜い。ファンだったのにな〜」
他の1年生達も菜穂子をいたぶるのが楽しくてならない、といった面持ちだった。

 菜穂子は後輩の言葉でのいたぶりに耳を塞ぎたかった。しかし、そのための両手は自分の秘部を開くために使わなくてはならない。あまりの仕打ちに菜穂子は消えてなくなりたい気持ちだった。

「菜穂子、そこまでして男子の心を掴みたいの?」
「ほんと、菜穂子の本当の姿をクラスの男子にも見せてやりたいわぁ。」
実樹と美奈子は辛辣だ。もはや計画の成功を確信していた。

 そして、男子達は無口になっていた。皆が前を膨らませ、眼を血走らせていた。ここまで見せられて、このまま帰ることはできない。

 たっぷり菜穂子に恥辱を味わわせてから、実樹が言った。
「ねえ、葉子ちゃん、他に菜穂子に教えて欲しいことはない?」
(実樹ちゃん、あんまりよ! これ以上、何をさせようっていうの?)菜穂子はかつての友人を恨んだ。

 菜穂子のファンの筆頭だった葉子も、隠微に眼を輝かせて言った。
「じゃあ、オナニーって何ですか、先輩?」

「ちょうどいいじゃんか、菜穂子。そのままやって見せろよ。」
ずっと成り行きを見ていた俊之が久しぶりに口をはさんだ。その俊之の眼を見て、菜穂子は逃れようが無いことを悟った。私、このまま堕ちていくしかないのね・・・でも、どこまで?

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