PART 44b
『え、そんなの無理……』
ピンクの文字が表示された時、麻衣子は膝を後ろから押され、身体が後ろのボールに向けて倒れかけていた。
《懲りないねえ、麻衣子ちゃん……たっぷりお仕置きしてあげるよ(笑)》
白い文字での<おっしおき!>コールが続いた。
「あ、いや、いやあっ!」
思わず悲鳴をあげ、両手両足に力を込めて必死に抵抗を試みた麻衣子だったが、「声」は巧妙に麻衣子の各所を刺激して、その身体を思いどおりに動かしていった。
麻衣子の足が開き、転がってきたボールを挟んだ。麻衣子はボールの上に尻をつき、上半身がそのまま後方へ倒れていった。麻衣子の身体はボールごと後ろに傾き続け、床に背中がぴったりついて止まった。
そしてバランスボールは、再び足から離れなくなっていた。ただしさっきのように太ももではなく、もっと先の方、麻衣子の両足のくるぶしに挟まれる形になっていた。さっきと同じように背中が床につき、足が真上に向けられるポーズになったが、今度はそれで止まらず、ボールを挟んだ足は勢いをつけ、腰を中心として回転し続けた。その結果、両足で挟んだボールは、麻衣子の頭の上方の床についた。その勢いにつられて、両膝が床につくまで腰が曲がった……
ボールの動きがやっと止まった時の麻衣子のポーズは、さっきよりもさらに恥ずかしい格好だった。それはいわゆる「まんぐり返し」だった。
いったん床にぺったりついていた背中は、肩のあたりだけを残して床から離れ、腰が宙に向けて高々と突き上げられていた。両脚は大股開きで床に向けて曲がり、横たわった麻衣子の顔を左右の膝が挟む形になっていた。「声」の指示なのか、真上からテレビカメラがその姿を撮っていた。
「え、あ、いや……」
あまりの事態に、麻衣子は口をぱくぱくさせた。女性として最も秘すべき二つの穴を剥き出しにされ、天井に向かって晒している……それを今、全国に地上波で生放送されている……嘘、嘘でしょ、こんなこと、現実の訳がない……必死に身体を動かして逃れようとしたが、両膝が床から離れず、両足先で挟んだボールも床にぴったりとくっついていた。両腕に力を込めても、ほとんど反応がない。今の麻衣子にできるのは、宙に向けて突き出された裸の腰を虚しく左右に振ることだけだった。
<いやいや、これは思いっきり現実だよ、麻衣子ちゃん!>
<うん、うちの大画面テレビに、お尻の穴とオマ〇コ、どアップで映ってるよ(笑)>
<アナルとオマ〇コと顔が同時に映ってるって、めちゃエロい眺めだな>
<顔とセットで2穴を全国に放送されるって、どんな気持ちい?>
<毛がないから、はっきり分かるよ、麻衣子ちゃんのオマ〇コの形!>
<今度は2穴丸出し腰振りショー(笑)>
<ケツ穴とアソコ見せてクネクネダンスって、誘ってる?>
<お尻の穴見せる命令断ったら、オマ〇コまで丸出しにされちゃうなんて……お仕置き、ひどいな(笑)>
<でも、お尻の穴もアソコもぱっくり開いてはないよね?>
《麻衣子ちゃん、その格好でお尻の穴をもっと開いて、奥まで全国の視聴者の皆様に見せてあげて》
その「声」と同時に、両腕が解放された。
《ほら、両手で左右にぱっくり開いて、「これが麻衣子のアナルです」ってアナウンスして! それとも、またお仕置きしてほしい?》
(そ、そんな……)
麻衣子は羞恥と屈辱に震えた。
(ねえ、本気じゃないでしょ?……お願い……)
もとざわさーん、という奈央の声が遠くに聞こえたような気がした。有川らしき声もインカムから響いていたが、今の麻衣子には意味のある言葉として聞こえなかった。
「う、ううぅ……」
次の瞬間、何かが肛門に触れたように感じ、麻衣子は顔を仰け反らせて呻いた。「指」をお尻の穴に挿入しようとしている!
(だ、だめ、お願い!)
《もう遅いよ、命令に従わないなら僕が広げてあげる、麻衣子ちゃんのお尻の穴をぱっくりとね(笑)》
「指」は肛門付近でしばらくぐりぐりとして、入口を開こうとした。麻衣子はくぐもった呻き声を上げ、その侵入から逃れようとしたが、それはさらに淫らな腰振りダンスを視聴者に披露することになっただけだった。
数秒後に「指」がするっと尻の穴に侵入すると、麻衣子の顔が少し歪み、腰がビクンと震えた。同時に、ネット視聴者の歓声が脳内に響いた。
<おお、お尻の穴が広がってく!>
<テレビカメラも真っ正面から撮るとか鬼だな(笑)>
<しかも、カメラから補助ライト当ててる(笑)>
<すごい、麻衣子ちゃんのお尻の穴、本当に奥まで見えてる!>
<麻衣子ちゃん、見られて嬉しいのかな、腰がプルプル震えてるよ!>
《はい、このまま10秒静止。全国の皆様に、お尻の穴、よく見てもらいな。ああ、パイパンオマ○コもよく見えるけどね(笑)》
「声」はあくまで淡々としていた。
《でも、本当は着衣ってことにするんなら、笑顔で話さなくちゃだめなんじゃないの? ディレクターが心配してるよ》
(生放送のニュース番組で裸になって、乳房も、お尻も、お尻の穴も、秘部まで見られているのに、いつもどおり笑顔で話せなんて……しかも、こんな恥ずかしすぎる格好で……)
麻衣子はあまりの恥辱に震えたが、従うしかないことも分かっていた。もう、女性として絶対に見られたくないところを全て、全国の視聴者に見られてしまったのだ。有川の言うとおり、本当は着衣で、恥ずかしい姿は全部いたずらだと信じてもらうしかない……テロップにもそう出ているんだし……
「あ、すみません! 私、またこけちゃいました!」
はっとしたような表情を作り、麻衣子は、真上から撮影しているテレビカメラに笑いかけた。「指」はまだ尻穴に挿入されたままであり、少しずつ奥に進もうとくねりながら動いていた。
「……んんっ……でも、仕事中に床に寝るって、気持ちいいですね」
「あはは、何言ってるんですか、本澤さん!」
奈央が明るい声で調子を合わせた。
「もう、早く起きてください」
ネット中継モニター画面の文字を見て、麻衣子が10秒間動けない状況を奈央も理解していた。さらに、今の放送映像と麻衣子の心情まで……冗談にしてあげなくちゃ……
それは、スタジオのスタッフ全員が同じだった。奈央のように心底同情する者もいたが、多くの男性スタッフは同時に興奮してしまってもいた。
「は、はい、ごめんなさい……よいしょっ……あれ……」
奈央の助け舟を受け、麻衣子は少し芝居をして時間を稼ぐことにした。今、4秒くらい経ったはず……その間もお尻の穴を抉られ、麻衣子は呻き声を押し殺すのに必死だった。透明な「指」が挿入されたことにより、お尻の穴がぱっくり開き、中まで放映されているのもつらかった。テロップ出てるから大丈夫、という有川の声が聞こえたような気がした……他にも何か言っていたが、頭に入らなかった。
5、6、7……奈央と適当なやりとりをしながら、麻衣子は内心で時間を数えていた。一秒も早く、女として最も屈辱的で恥ずかしい格好から逃れたかった。
《それじゃあ最後に、オマ○コをぱっくり開いて!》
ネット中継モニターに青い字が表示されると、麻衣子と奈央の表情が固まった。敢えて考えずにいた、最も恐れていた命令……そんなこと、できるわけがない……生放送の公共放送のニュース番組なのに……
<いまさら、何もったいぶってるの(笑)>
<全裸まんぐり返しで二穴もおっぱいも見せつけてるくせに>
<お尻の穴開いてヒクヒクさせるって、すごいエロ技!>
<アソコの中もサーモンピンクなのばれてるし(笑)>
<普通のAVよりずっと過激なんだけど(笑)>
<あとは、麻衣子ちゃんの大陰唇、小陰唇、クリトリスも見たいなー>
<あれ、命令無視するの、麻衣子ちゃん?>
<どうせ逆らえないのにね(笑)>
<お仕置き楽しみ!>……
「よいしょ、もうすぐ、起きあがれそうです。……あっ、んんっ……ご、ごめんなさい」
麻衣子はテレビカメラに向かって笑いながら、宙に向けた尻を動かしていた。加工映像だったことにするとはいえ、生放送で剥き出しの股間を披露しながら話すのは、想像を絶する羞恥だった。しかも、尻の穴に挿入された「指」は意地悪く中を這い回り、麻衣子の感じるポイントを見つけては、くいっと抉るのだった。
『お願い、それだけは許して! 他のことはなんでもいますから……』
腰を小刻みに震わせ、引きつった笑顔を浮かべながら、麻衣子は内心で必死に懇願した。それは逐一ピンクの文字で表示され、番組スタッフとネット視聴者を興奮させた。
麻衣子の必死の願いが功を奏したのか、今度は秘裂を開かれることなく、麻衣子は起きあがることができた。
「もう、しょうがないですねえ」
奈央が努めて明るい声で言った。自分にできることは、麻衣子の裸は加工映像だという設定に協力することしかないと思っていた。
「それじゃあ、次で最後ですからね!」
奈央はそう言いながら、少し離れて心配そうに見ている栗山の方に顔を向けた。
「ちょっと栗山さんも来てください。本澤さんを手伝ってあげましょう!」
奈央の提案は、バランスボールに座った麻衣子に両手を広げさせ、その両側に立った二人が、それぞれの手を握って支えるというものだった。両手を広げて同じ姿勢を5秒キープするのがルールだから、他の人に支えてもらってもいいはず……さっきみたいにバランスを崩しても、二人で支えれば、恥ずかしい格好にはならない……
「すみません、お願いします……」
バランスボールの上に座った麻衣子は両手を広げ、左腕を奈央に、右腕を栗山にしっかりと握ってもらった。
「それでは、いーち、……にーい、……」
『これで、やっと終わるのよ……』
ネット中継映像にピンクの文字が表示された。
次の瞬間、両足が床からふっと浮いて、バランスが少し崩れた。身体が後ろに倒れ始め、奈央と栗山は慌てながらも両腕を離さず、しっかりと支えようとした。
しかしそれは、ある意味で逆効果だった。ボールは麻衣子の足の動きにつれて巧妙に前後に転がり、どんどん麻衣子の前の方にずれていった。逃げていくボールはついに、麻衣子の両足の裏で両側から挟まれることになった。麻衣子の身体は宙に浮いてすっかり後ろに倒れてしまったため、奈央と栗山は麻衣子の腕は片手で握り、もう一方の腕は麻衣子の背中の後ろに回して支えた。
コンマ数秒のうちに、麻衣子はさらに恥ずかしい姿をテレビカメラの前に晒すことになっていた。
「いやっ!……あ、すみません……」
麻衣子は真上から見下ろすテレビカメラを見て、思わず口ごもった。今の麻衣子は、身体を仰向けにして、両足はカエルのようにぱっくりと左右に開き、その足先でバランスボールを挟む姿勢になっていた。足を閉じようと必死に力を込めたが、開ききった足を閉じることも、ボールを左右から挟み込んでいる足を離すこともできなかった。
また、奈央と栗山は、突然身体の自由が奪われ、麻衣子を宙で仰向けにして支え続けることしかできなくなっていた。これが「声」の力なのか……奈央と栗山は、目の前の麻衣子の裸身を見ながら絶句した。
《うわっ、すごい格好だよ、麻衣子ちゃん! アソコがぱっくり!》
楽しそうな「声」が麻衣子の脳内に聞こえた。
《ほら、今だよ。『これが麻衣子のマ〇コです』って言いなよ》
ネット中継モニターにその青い字が表示されると、卑猥な野次の白い文字が続いた。
『カウントするんだ!』
インカムから有川の声が響き、麻衣子、奈央、栗山の3人ははっとした。確かに、今は腕を水平に広げ、静止している……
「はい、それでは、いーち……」
麻衣子には辛すぎる格好だが、とにかくこのコーナーを早く終わらせるのよ……奈央は元気な声で数を数え始めた。
《はい、麻衣子ちゃんまた命令無視! お仕置き〜”
次の瞬間、秘裂に異変を察知した麻衣子の表情が強張った。「指」が縦筋の左右に置かれたような感触……
(ひ、ひぃぃっ……だめっ、そんなの……)
「にーい……さーん……えっ……」
数を数えていた奈央が思わず絶句した。奈央が数えると同時に、麻衣子の大陰唇がぐぐっと左右に開き出したのだ。さーん、という声と同時に、麻衣子の秘裂は最大限にまで開かれ、サーモンピンクの肉壁がすっかり露出してしまっていた。
「よ、よーん……ごーお……」
目の前に女性器の奥までテレビカメラに晒されてしまっている姿を見て、奈央の声は裏返っていた。こんなの、ひど過ぎる……可哀想、麻衣子ちゃん……
スタジオには数秒間、軽快なBGMだけが流れた。カウントが終わったが、数秒経っても、麻衣子の恥辱ポーズが解かれることはなかった。放送映像のモニターにも、ネット中継モニターにも、女性が最も秘すべきところがこれでもかと開かれ、微細な襞まで余すところなく映し出されていた。
(嘘、こんなの嘘よ、絶対!)
麻衣子はあまりのことに目の前がぼうっとなった。天井のライトの光芒がぼんやり見えた。
放送映像のモニターには、「ただ今、何者かにより、放送映像に加工が加えられております。現在対応中ですが、このまま通常放送を行います。お見苦しい点があるかと思いますがご了承願います」というテロップが、麻衣子の乳房も秘部も映し出された映像の上に、淡々と表示されていた。
一方、ネット中継モニターには、容赦なく白い文字が洪水のように表示されていた。
<あはは、ついにオマ○コの中までぱっくり大公開!>
<麻衣子ちゃん、残念ながらこれはばっちり現実だよ>
<そうそう、日本中のスケベな男にピンクの襞、ガン見されてるよ〜(笑)>
<うわっ、なんだこれ、モロじゃん!(笑)>
<すっげー、生放送でパイパンくぱぁって(笑)>
<大陰唇どころか、小陰唇までばっちり!>
<クリちゃんも見えてるよな?>
<全国民に女子アナのオマ〇コの奥まで公開させるって、N放送さん、鬼だねえ(笑)>
<受信料滞納してたけど、5年分まとめて払おうっと>
<ニュース番組でケツの穴もアソコの穴も奥まで披露した女子アナって、世界中で麻衣子ちゃんだけだよね(笑)>
<ピンクできれいだね、麻衣子ちゃんのアソコ!>
<マイマン、最高!!>
《これでもまだ『麻衣子のマ〇コ』って言わないつもり? 強情だなあ》
ネット中継モニターに青い字が表示された。
”分かったよ、番組の進行を邪魔したくないから妥協するよ。その格好のままカメラ目線でにっこり笑って、『麻衣子のこと、よく見てください』って両手でダブルピースしたら終わりにしてあげる》
(そ、そんなこと!……)
ピンクの文字がネット中継モニターに表示され、さらにギャラリーの興奮を煽った。それはスタジオにいる男性スタッフ達も同じだった。
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