PART 11

 いつも気丈な麻由香の女の表情を満喫しながら、男子達はかさにかかって麻由香の羞恥を煽った。
「あはは、見いちゃった、新体操界の新星、本条麻由香のアソコの毛!」
「やっぱり黒くて縮れてるんだね。さっきも透けて見えてたけど、生だと迫力あるね(笑)」
「どうしたの、麻由香ちゃん、そんなに激しく手を動かしちゃって? どうせ麻由香ちゃんのマン毛、しっかり録画されちゃったんだから、抵抗しても無駄じゃない?」
「まさか麻由香ちゃんの、放送禁止映像の撮影現場に立ち会えるなんて、嬉しいな(笑)」
「あ、陽菜ちゃん、あれ早くやってよ、麻由香ちゃんの恥ずかしいセリフ!」
「そうそう、『本条麻由香のおっきなお尻とアソコの毛、気に入っていただけましたか?』なんてのがいいんじゃない?」

 「ぶっ、そんなこと、普通の女の子が言える訳、無いじゃないですかあ!」
陽菜が笑いながら手を振った。
「あ、でも、先輩なら、言えるかな? いっつも平常心を保つことが大事っていつもお説教されてましたからね(笑)。」

 「そうそう、私、失敗する度に先輩にはそう言われて叱られてたもんね。・・・それじゃあ、いつものスマイルで、今のセリフをどうぞ、麻由香先輩?」
美加が調子を合わせて言った。

 そして、麻由香は必死に抵抗したものの、結局、絶対人には見られたくない格好を晒したまま、死にたいくらい恥ずかしいセリフを口にしなければならなかった。
「ほ、ほっ、本条麻由香の、おっきなお尻と、アソコの毛、気に入っていただけましたか?」
ぶっ、本当に言ってるよ、やっぱり変態じゃないの、麻由香ちゃん?とか、うん、すっごく気に入ったよ、麻由香ちゃんのあそこの毛、一本いくらで売ってくれるの、とヤジを浴びせられた。
(も、もういや、こんなの・・・早く、早く終わって・・・)麻由香には、必死に時が過ぎるよう祈ることだけしかできなかった。


 ・・・そして、最後のポーズは、麻由香とって最高に屈辱的なものだった。それは、倒立での大開脚だった。

 今までのM字開脚とまんぐり返しも死ぬ程恥ずかしい格好だったが、倒立での開脚は、麻由香にとってある意味神聖な、新体操の一ポーズなのだ。それを、全裸で、しかも、嫌らしい下心丸出しの男子と、女子のシャワーシーンを盗撮するような下劣な男が構えるビデオカメラの前で晒さなければならない・・・

 しかし、陽菜と美加は、麻由香のそんな思いなど全く気にもせず、面白がってその提案を許可してしまったのだ。

 そんなこと、できる筈が無い・・・恥ずかしいところは手で隠していい筈じゃない!・・・麻由香は必死に抵抗したが、大丈夫、大事なところは絶対に隠してあげるから、と陽菜達になだめすかされ、了解せざるを得なかった。

 そして、陽菜の依頼で、麻由香を囲む男達は、一分間だけ、背を向けることになった。その間に、陽菜と美加が麻由香が手で隠していたところを隠す作業をすることになった。しかしそれは、同性と言えども、全裸で思い切り開いた股間を後輩女子の目の前に突きつけることであり、麻由香は恥辱に唇を噛み締めていた。

 そして、ちらりと二人の様子を見た麻由香は内心で悲鳴をあげた。
「え、ま、まさか、それだけ!・・・ね、ねえ、本当にそれだけで大丈夫?」
陽菜達の意図を薄々悟った麻由香はできるだけ刺激しないように聞いた。

 「大丈夫ですよ、先輩。うまくやりますから・・・それより脚をもっと大きく、水平に開いてください。」
陽菜はあっさりと答えた。
「先輩、本当にすべすべで綺麗な脚ですねえ。ちゃんと付くべきところには付いてるし・・・男子達にも触らせてあげたいな(笑)」

 そして1分の制限時間ぎりぎりに、陽菜と美加の作業が完了した。
「はい、皆さん、こっちを向いてもいいですよ。とっても綺麗な麻由香先輩の身体、よくご覧くださいっ!」
「や、だめっ、見ないでっ!」
陽菜と麻由香の声が重なった。そしてそれは、いずれも男子達を興奮させる声だった。

 「おお、すっげえ、麻由香ちゃん、これは恥ずかしいっ!」
「これ以上は無理って感じだね。麻由香ちゃんの限界ショット!」
「くーっ、寸止めですか。手練れのストリッパーって感じだね。」
「けど、これって新体操界の新星がする格好か(笑)。」
一瞬のうちに男子達の目は麻由香の身体に釘付けになった。

 麻由香は全裸で倒立をし、更にその両脚を左右に180度広げていた。そして、露わになった乳房には、競技に使うピンクのリボンが巻き付けられていた。しかし、リボンの幅は数センチであり、麻由香の乳首と乳輪がぎりぎり隠れるだけだった。
 さらに、上方に向けて思い切り開かれた股間には、ロープがふんどしのように巻き付けられていた。そして、そのロープの上には赤いボールが置かれ、2つの穴を何とか庇っていた。それは、余りにも美しく、また恐ろしく卑猥なオブジェだった。

 「く・・・んくぅ、い、いやあ・・・」
麻由香は余りに恥ずかしい姿勢を男子達に晒してしまい、もはや言葉が出なかった。しかも、少しでも胸を揺らしたらリボンが外れて乳首を晒してまうことになり、少しでもコシを動かしてボールを落とせば、女の子として最も秘すべき2つの穴を数十人の男子の鼻先に晒すことになる・・・

 「ははは、いい格好じゃないか、麻由香ちゃん。デザインを考えた陽菜ちゃんにせいぜい感謝するんだな。」
佐々岡が笑いながら言った。
「それじゃあ、あと1分だけ、そのまま頑張ってもらおうか。ほら、田之倉、絶好の素材だぞ! 写真展に出品はできないかもしれないけどな(笑)」

 「確かに、真っ裸でこんなポーズ晒してくれる新体操選手なんていないもんな。ありがとう、麻由香ちゃん!(笑)」
田之倉達はここぞとばかりに麻由香の痴態を撮りまくった。
「いいよ、麻由香ちゃん、最高にエロいよ! もう全部見せちゃえよ。」

 「た、田之倉くんっ! ・・・あ、きゃ、きゃあっ」
大声を出した振動で乳房が僅かに揺れた結果、リボンがずれて左の乳首が露出した。

 「おっと麻由香ちゃん、片パイ公開! 色っぽーい。」
「さっきもオッパイ丸出しで踊るのは見たけど、止まったままでじっくり見るとますます可愛いねえ、ピンクの乳首(笑)!」
「それにしても、すっぽんぽんで逆立ちして、股間にボール乗っけてアソコを隠すなんて、頑張るねえ、麻由香ちゃん。」
「だけど、ロープで毛を隠すのはちょっと無理があるんじゃない? 田之倉、ちょっとスクリーンに映してよ。」

 い、いやあっ、という麻由香の悲鳴も空しく、スクリーンに麻由香の下半身のアップが映し出された。そして、下半身に巻き付けられたロープの隙間からは、麻由香の恥毛がところどころ見えてしまっていた。
「あ、だ、駄目ぇ・・・」
しかし、カメラは意地悪く徐々に下がり、片方の乳首と恥毛を露出させ、全裸倒立での大開脚姿を晒し、競技に使うリボンとロープを巻き付け、赤いボールを股間にちょこんと乗せる麻由香の全身像を映し出した。それは、ただの全裸よりも、ある意味ではるかに恥ずかしく、卑猥な姿だった。
「・・・っ、こ、こんなぁ・・・」
しかし麻由香は、女性として絶対に隠すべき二つの穴を守るため、その卑猥な格好を崩すことができなかった。


 そして、永遠のようにも感じられた恥辱の1分間がようやく終わり、麻由香はようやくバスケットゴールの裏で身体を隠すことを許された。
 ようやく少しほっとした麻由香だったが、今までの痴態の数々を思い出し、身体がかっと熱く火照るのを感じていた。何しろ、恥ずかしい部分は隠してもらえる約束だったが、結局、お尻の穴と秘裂以外はほとんど全てを20人以上の男子と後輩の女子の視線に晒してしまったのだ。それに、今までの恥ずかしい姿は、全て、カメラとビデオに撮られてしまった・・・17歳の女の子にとって、それは余りも辛いことだった。

 「せんぱーい、大丈夫ですよお。」
しばし呆然と立ち尽くしている麻由香に向かって陽菜が見透かしたように言った。
「さっき、佐々岡さんと田之倉さんと話、つけましたよ。・・・麻由香先輩が、きっちりとノーミスで演技したら、その場でカメラとビデオの記録、消去してくれるそうですよ。」

 「ああ、まあ消さないで、メモリーカードをみんな、麻由香ちゃんにあげるよ。青春の記念にとっておけば?」
田之倉が冗談めかして言いながら頷いた。
「俺たちだって、麻由香ちゃんのファンなんだから、大丈夫だよ。」

 「ま、そういう訳だから、あんまり落ち込むなって。最後、このレオタードを着て、完璧な演技を見せてくれよ、麻由香ちゃん。」
佐々岡はそう言いながら、手に持った麻由香の試合用レオタードを陽菜に手渡した。
「但し、サポーターとタイツは無しだからな。陽菜ちゃんとの約束だから、いいよな?」

 「わ、分かったわ。あ、ありがとう・・・」
麻由香はあまりの急展開に拍子抜けしながら礼を言った。
(こ、これで終わるのよ・・・あと一回、いつものレオタードで演技するだけよ・・・)
陽菜からレオタードを受け取りながら、麻由香は自分に言い聞かせた。陽菜と美加が、いやその場の全員が、ニヤニヤしながら麻由香の次の反応を期待していることに、まだ本人は気付いていなかった。

 「ちょ、ちょっと、何、これっ!」
そして、そのレオタードに脚を通そうとした麻由香は、皆の期待通りの悲鳴を上げた。
「は、陽菜ちゃん、こ、これ、破れてるわっ!」

 しかし陽菜は平然として答えた。
「ええ、そうですよ。そういう条件なんですから。」
何か抗議の言葉を言おうとした麻由香を手で制し、陽菜は続けた。
「大丈夫、今までの見られてないところは、ちゃんとガードしてますから。」

 「だ、だけど・・・」
麻由香はまだ諦め切れなかったが、陽菜ちゃんの好意に文句付けるなんて、可哀想、嫌なら素っ裸で踊れよ、とヤジを浴び、それ以上何も言えなかった。

 陽菜の微妙な言い回しが気になりながら着てみると、それは麻由香が恐れていた以上に恥ずかしいものにされていることが分かった。
  そのレオタードは、胸の部分が二つの円形に切り取られていて、麻由香の双乳がそれぞれぷっくりと露出してしまっていた。そして、下半身の後ろの部分は大胆に大きくほとんどが切り取られており、麻由香の尻は完全に丸出しだ。確かに陽菜の言うとおり、尻の下部、即ちお尻の穴の部分は布が残っているが、あまりに破廉恥な格好に麻由香はまたも赤面した。

 「どうしたの、麻由香ちゃん、綺麗な試合用のレオタード姿、早く見せてよ!」
「そうそう、そろそろ服を着た麻由香ちゃんも見てみたいな(笑)」
「S高のレオタード、可愛くておしゃれだもんな、もう一回見るのが楽しみ!」
「今度の高校総体、テレビ中継されるんだろ、テレビに出ているつもりで、ばしっと決めてよ。」
麻由香の状況を百も承知で、男子達はわざと言った。

 「さ、先輩、ぐずぐずしないで、模範演技、お願いしますよ。」
陽菜が目配せすると、男子数名がバスケットゴールに駆け寄り、一気に移動させた。

 「きゃ、きゃあっ!」
身体を隠す板が突然取り去られ、麻由香は悲鳴を上げて胸を庇った。しかし、その腕を両側から二人の後輩に掴まれ、麻由香は容赦なくマットの中央に連れていかれ、360度周囲から視線を浴びることになった。
「あ、だ、だめっ! は、離してぇ! 後ろろ、後ろが見えちゃう!」
麻由香は胸を庇う腕を降りながら二人に必死に抵抗した。しかし、片腕ずつをしっかり握る二人の力は思いのほか強く、麻由香はレオタードから露出した尻を隠すことができなかった。

 「何今さら可愛い子ぶって恥ずかしがってんですか、先輩。先輩のお尻なんて、もうここのみんなは見飽きてますよ。」
そう言うと、陽菜は先輩の剥き出しになった尻肉を手で叩いた。
 そしてそのピシャリ、という音は意外に大きく響き、男子達の笑いを誘い、麻由香の恥辱を煽った。

 「ほら、オッパイだってもう散々見られてるんだから、今さら出し惜しみしないの!」
美加がそう言いながら、胸を覆う麻由香の腕を下に下ろさせた。

 清楚で可憐、いつも真面目で優等生の美少女が、さっきまで着ていたレオタードをくりぬかれて、豊かな乳房と真っ白で大きなお尻を剥き出しにして、エロ本のような姿を晒し、さらには後輩に尻を叩かれる・・・その姿は、ほとんどの男が、新体操を見ながら想像する卑猥な姿そのものだった。そしてそれを演じているのは、顔見知りで高嶺の花だった美少女なのだ・・・男子達は、瞬きするのも惜しんでその光景を凝視していた。


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